急性腎炎症候群 急性糸球体腎炎などの原因 症状 治療について

急性腎炎症候群である糸球体腎炎、溶連菌感染後急性糸球体腎炎、半月体形成性糸球体腎炎の原因、症状、治療について解説します。

腎小体

急性腎炎症候群・急性糸球体腎炎とは

急性糸球体腎炎は風邪などに感染後、糸球体に炎症が起き、血尿やタンパク尿、高血圧、むくみなどが起こる病気のことです。

このような糸球体の急性炎症の総称を急性腎炎症候群といいます。急性腎炎症候群には、溶連菌感染後急性糸球体腎炎半月体形成性糸球体腎炎膜性増殖性糸球体腎炎IgA腎症、ループス腎炎、紫斑病性腎炎、急性尿細管間質性腎炎、急性尿細管壊死などがあります。

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溶連菌感染後急性糸球体腎炎(急性糸球体腎炎)

3~10歳位の特に男児に多くみられます。(男女比2:1)
溶連菌は溶血性連鎖球菌(レンサ球菌)という細菌のことで、その中でもA群β溶連菌と呼ばれるものに感染することでこの病気は発症します。

急性腎炎症候群の代表的な病気なので、急性糸球体腎炎といったとき、この病気を指すことがあります。

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の原因

A群α溶連菌の感染により起こります。

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の症状

血尿(目で見て分かる場合と分からない場合がある)、眼瞼浮腫(がんけんふしゅ:まぶたが腫れること)、高血圧、発病初期の乏尿(ぼうにょう:尿の量が減ること)などが起こります。

10日~2週間の潜伏期間がありその後症状が出ます。発症後の数日間は乏尿期と呼ばれ、尿があまり出ません。その後利尿期という期間が数日から1週間程度あり、尿の量が増えます。その後回復期となり通常の排尿に戻ります。回復期は1~2ヶ月続いた後、治癒期となります。

溶連菌感染後急性糸球体腎炎の治療

抗菌薬の投与が行われます。また必要に応じて利尿薬や降圧薬の投与も行われます。

食事療法として食塩の摂取制限や低タンパク食の摂取などが行われます。

半月体形成性糸球体腎炎

中高年に多くみられます。

糸球体毛細血管に障害が起こり血管壁が断裂し、ボーマン嚢内に血液成分が漏れ出します。すると細胞増殖が起き、半月体(顕微鏡で見た時に細胞の形状が三日月や半月のように見える)が形成されます。

時間の経過と共に線維化(せんいか:不完全な炎症の修復が繰り返され次第に組織が壊れていく)が進みます。

急速進行性腎炎症候群と呼ばれる状態になることも多いです。急速進行性腎炎症候群とは急速に腎不全が進行してしまう病気の総称です。また、慢性腎炎症候群となる場合もあります。

半月体形成性糸球体腎炎の原因

原因は不明です。

半月体形成性糸球体腎炎の症状

発熱、倦怠感、筋肉痛、浮腫、高血圧などが起こります。

半月体形成性糸球体腎炎の治療

ステロイドの服用に加え、免疫抑制薬、抗凝固薬、抗血小板薬などが投与されます。

必要に応じて血漿交換療法が行われる場合があります。

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参考文献

「病気がみえる vol.8: 腎・泌尿器」
医療情報科学研究所 (編集)

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