脳出血とは被殻出血 視床出血 脳幹出血等の原因 症状 治療について

脳出血(脳溢血)とは何か、被殻出血、視床出血、脳幹出血、小脳出血、皮質下出血の原因、症状、治療について解説します。

脳出血

脳出血とは脳内の血管が何らかの原因で破れて出血する病気です。 血腫により脳の組織が損傷され脳の機能が障害されてしまいます。

かつては脳溢血(のういっけつ)と呼ばれていましたが、現在は脳出血が正式な病名です。

高血圧が原因となることが多いです。

出血場所により被殻出血視床出血脳幹出血小脳出血、皮質下出血の5つに分類されます。

スポンサーリンク

被殻出血(ひかくしゅっけつ)

脳出血の中で最も多く約40%を占めます。

被殻は脳の中央、大脳基底核にあり、淡蒼球と合わせてレンズ核とも呼ばれる場所です。

最も多いのはレンズ核線条体動脈が破綻して起こるものです。

被殻出血の原因

高血圧の人に多くみられる傾向があります。

被殻出血の症状

日中に突然起こることが多く、頭痛、意識障害、失語、片麻痺、麻痺した側の感覚障害、共同偏視(きょうどうへんし:左右の眼球が一方向を向いたままになる)などが起こります。

失語は優位半球(ほとんどは左)に起こった場合にみられます。

共同偏視は病変のある側を向きます。

劣位半球(ほとんどは右)に起こった場合、失行、失認などがみられる場合があります。

被殻出血の治療

血腫が31ml以下の場合は内科的治療として呼吸管理、輸液(電解質の補液)、血圧管理、抗脳浮腫薬の投与などが行われます。

血腫が31ml以上の場合、開頭手術または内視鏡による血腫の除去・吸引手術が行われます。

急性水頭症がみられる場合、脳室ドレナージ(血腫の排出や頭蓋骨内圧を低下させる)が行われる場合があります。

視床出血

間脳の視床にて出血が起こるものです。

被殻出血の次に多くみられ脳出血の約30%を占めます。

死亡率が高い危険な脳出血です。

視床出血の原因

高血圧の人に多くみられる傾向があります。

視床出血の症状

日中に突然起こることが多く、頭痛、意識障害などが起こります。

片頭痛や感覚障害、片麻痺(出血した半球に対して反対側の半身に)が起こることもあります。

出血が起こった側に縮瞳(瞳孔が縮小する)や眼瞼下垂(がんけんかすい:まぶたが目に覆いかぶさるように垂れ下がる)、対抗反射消失(光に応じて瞳孔を調節できなくなる)などの症状が起こることもあります。

視床出血の治療

脳幹に対して損傷がある場合は手術不能です。

急性水頭症がみられる場合、脳室ドレナージ(血腫の排出や頭蓋骨内圧を低下させる)が行われる場合があります。

脳幹出血(橋出血)

最も危険な脳出血で全体の約10%を占めます。

脳幹出血の中でも最も多いのは(きょう)から出血する橋出血です。

大量に出血すると呼吸が止まり、数分で死亡してしまうこともあります。

脳幹出血の原因

高血圧の人に多くみられる傾向があります。

脳幹出血の症状

突然の意識障害、呼吸障害、四肢麻痺、しびれ、眼球運動障害、除脳硬直(手足がピンと強く伸びる)、瞳孔の高度縮小などが起こります。

脳幹出血の治療

脳幹に対する手術は行うことができません。

呼吸や血圧をコントロールする保存的治療などが行われます。

小脳出血

小脳で出血が起こるもので、脳出血全体の約10%を占めます。

小脳出血の原因

高血圧の人に多くみられる傾向があります。

小脳出血の症状

日中に突然起こることが多く、激しい後頭部の痛み、回転性めまい、反復する嘔吐、歩行障害、意識障害、起立障害などが起こります。

小脳出血の治療

血腫の大きさが3cm以下の場合、内科的治療(保存的治療:呼吸管理、輸液、血圧管理、抗脳浮腫薬の投与など)が行われます。

血腫の大きさが3cm以上の場合、開頭手術または内視鏡による血腫の除去・吸引手術が行われます。

皮質下出血(脳葉出血)

大脳皮質のすぐ下で出血が起こるもので、脳出血全体の約10%を占めます。

他の脳出血に比べ症状は軽く、治療後の経過も良好な傾向があります。

皮質下出血の原因

若年者の場合、脳の血管の奇形、高齢者の場合、脳アミロイドアンギオパチー(動脈にアミロイドと呼ばれる蛋白質が沈着し、血管壁が脆くなる)が原因となることが多いです。

脳アミロイドアンギオパチーはアルツハイマー病に高い確率で合併します。

皮質下出血の症状

突然の頭痛、てんかんなどが起こります。

頭頂葉の出血の場合、対側(出血した半球と反対側の半身)の感覚障害、後頭葉の場合、視野の半分が欠損、側頭葉の場合、失語、視野障害、前頭葉の場合、対側の運動麻痺などが起こります。

皮質下出血の治療

脳表からの深さが1cm以上の場合、内科的治療(保存的治療:呼吸管理、輸液、血圧管理、抗脳浮腫薬の投与など)が行われます。

脳表からの深さが1cm以下の場合、開頭し、血腫除去手術が行われます。

西式甲田療法

西式甲田療法は、脳出血の予防に絶大な効果を発揮します。
ただしすでに発症してしまった場合は通常の医療機関での治療が必要です。

難病 原因不明の病気が治る西式甲田療法とは 少食 断食の効果について

スポンサーリンク

参考文献

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経
医療情報科学研究所 (編集)

「患者のための最新医学 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血」
高木 誠(監修)

スポンサーリンク