COPDとは?肺気腫、慢性気管支炎の原因、症状、検査、治療について

COPD(慢性閉塞性疾患)とは何か。COPDの原因、症状、治療について解説します。

COPD

COPDとはChronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略語で慢性閉塞性疾患を表します。以前は肺気腫慢性気管支炎と呼ばれていましたが、両方同じ病気である、という見解に至り、2001年にWHOによりこの名に統一されました。

たばこの煙などにより肺の微細な構造が知らない間に壊れ、壊れた所は不完全な形の修復が起こり、それがまた壊れるという具合に肺が少しずつ正常な構造を失っていく病気です。

COPDの原因

最大の原因はタバコの煙でCOPDの原因の80~90%を占めています。
ただしタバコを吸っている人のうちCOPDになる人は約20%といわれています。

また、ほこりや職場などで粉塵、有毒なガスなどを頻繁に吸う人もこの病気にかかる可能性があります。

遺伝による体質も大きく関係していて、親兄弟にCOPDや肺がん、喘息がある人がいる場合も注意が必要です。

子供の頃に喘息があった人や喘息気味の人がタバコを吸うとCOPDを発症しやすいことが分かっています。

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COPDの症状

初期の頃は自覚症状がありません。
次第に咳や痰が長く続くようになり、坂道や階段で息切れするようになります。
ゆっくり進行するので、いつから症状が現れたか覚えていない人が多いのも特徴です。

治療せずに放置していると、一時的な増悪(ぞうあく:症状が著しく悪化すること)が起きるようになり、咳、痰、息切れなどがひどくなります。

増悪を繰り返すことで肺機能が急激に低下し、日常生活に大きく支障をきたすようになります。重症化してしまうと心臓にも負荷がかかり、心不全虚血性心疾患不整脈等の心疾患を引き起こす可能性があります。

COPDが重症化している人は効率的に肺の中の空気を吐き出すために「口すぼめ呼吸」をするようになります。

気管支喘息と間違われることがありますが、COPDが40歳以上に多くみられることに対して気管支喘息はあらゆる年齢層に起こります。また息切れはCOPDの場合は動作時に起きますが、気管支喘息では発作的に起こります。

COPDの検査

問診

問診では喫煙の有無が重要となります。
喫煙者の場合、喫煙歴、1日にどのくらいの量を吸うかなどが大きな判断材料になります。
1日の平均本数×喫煙年数(喫煙指数、ブリンクマン指数)が400を超えると要注意となります。

非喫煙者の場合、家族の喫煙状況や、職場などで粉塵作業をしていたかなどが尋ねられます。

いずれの場合も喘息などの過去の病歴も重要となります。

症状が進行してくると体重の減少傾向があるのでBMIが低い(25以下)ほうが該当する可能性が上がります。
自分のBMIを確認する

検査

胸部X線写真、心電図、血液検査などが行われます。
診断の決め手としてスパイロメトリー(肺機能検査)により、正確な肺活量が測定されます。

COPDの治療

最も効果の高い治療法は禁煙です。
やめたくてもやめられないという依存症に陥っている人は禁煙外来を受診するとよいでしょう。

禁煙

薬物療法

増悪時や息切れ、喘鳴(ぜんめい)がある場合などに、気管支拡張薬(吸入薬と内服薬)が使われます。
吸入薬には抗コリン薬、β2刺激薬、ステロイド吸入薬などの種類があり病状に応じて組み合わせて使用されます。

※喘鳴とは呼吸時にゼーゼー、ヒューヒューといった呼吸音がすることです。

外科手術

壊れて膨らみ過ぎた肺胞を切り取る手術(LVRS)が行われることがありますが、進んで行われることは少なくなっています。

酸素療法

COPDが重症化し動脈を流れる血液中の酸素濃度が低下している場合、不足を補う為に酸素を吸入します。
自宅で酸素供給装置を使って行うことを在宅酸素療法といいます。

COPDの場合は他の病気の合併がない場合、酸素吸入をしている場合でも積極的に外出や運動することが勧められます。

呼吸リハビリテーション

継続的に効果的な運動をすることは治療としてとても大切になります。
息切れが強い人は理学療法士に指導してもらったり、減少した体重を戻すための栄養面の指導などもリハビリに含まれます。

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参考文献

『「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と言われたら…―お医者さんの話がよくわかるから安心できる』
木田 厚瑞

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