クレチン症や橋本病以外の甲状腺機能低下症について

橋本病以外の甲状腺機能低下症の病気についてです。

赤ちゃん

クレチン症(先天性甲状腺機能低下症)とは

先天性の病気で、生まれつき甲状腺が無い、甲状腺がとても小さい、甲状腺があってもホルモンを作る酵素が無い、といったものがクレチン症です。

生後5日以内に行うマススクリーニング検査(先天性の病気を見つける為の検査)にて甲状腺ホルモンとTSH(甲状腺刺激ホルモン)を測定することで見つけることができます。

約8,000人に1人の割合で発見され、男女比は約2:1で女児のほうが多くなっています。

クレチン症の症状

何らかの理由によりマススクリーニング検査を受けず病気が発見できなかった場合、黄疸便秘、皮膚乾燥、元気が無い、手足が冷たいといった低体温、体のむくみ等、甲状腺機能低下症の症状が現れます。

※黄疸は眼球の白目部分が黄色がかっていることで判断できます。また皮膚が黄色く沈着します。

クレチン症の治療

生後3ヶ月以内に治療を開始することで正常に育つことができます。
治療は甲状腺ホルモン剤の服用です。

成長段階に応じて適切な量のホルモン補充が必要になります。

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原発性甲状腺機能低下症と医原性甲状腺低下症

原発性甲状腺機能低下症とは甲状腺に原因があることで起こる甲状腺機能低下症のことです。橋本病が原因で起こるものもこれに当てはまります。

一方、医原性甲状腺低下症は治療が原因となり甲状腺機能低下症が起こるものです。
バセドウ病の治療(アイソトープ治療や手術)で起こるものなどがこれに当てはまります。
他に甲状腺腫や甲状腺ガンなどで甲状腺を切除した場合に起こります。

いずれの場合も治療は甲状腺ホルモン剤の服用になります。

※「原発性」とは臓器そのものに問題があるという意味です。原子力発電や放射能とは関係ありません。

続発性甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンの分泌をコントロールするTSH(甲状腺刺激ホルモン)に異常があって起こる甲状腺機能低下症のことです。下垂体性甲状腺機能低下症や二次性甲状腺機能低下症と呼ばれることもあります。

シーハン症候群

続発性甲状腺機能低下症の代表的なものにシーハン症候群があります。
女性が出産時に大量出血したときに起こるものです。

大量出血により下垂体への血流が無くなることで、下垂体が壊死してしまい、TSHの分泌が無くなります。
これにより甲状腺ホルモンが作られず、機能低下症が起こります。

また性腺刺激ホルモン、副腎皮質ホルモンも分泌されなくなり、全身の脱毛が起こったり、無月経となることで不妊の原因にもなります。

続発性甲状腺機能低下症の治療

まず副腎皮質ホルモンを投与し、その後甲状腺ホルモンの補充を行います。

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参考文献

甲状腺の病気の最新治療―バセドウ病・橋本病・甲状腺腫瘍ほか (よくわかる最新医学)
伊藤 公一 監修

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