尿崩症 SIADHとは リンパ球性下垂体炎の原因 症状 治療について

尿崩症、リンパ球性下垂体炎、SIADH(バソプレシン分泌過剰症)の原因、症状、治療について解説します。

トイレ

尿崩症とは

尿崩症とは下垂体後葉ホルモンであり抗利尿ホルモンでもあるバソプレシン(AVP)の合成・分泌障害、あるいは腎臓のバソプレシンに対する反応性低下により、腎臓の集合管における水の再吸収が障害され多尿が起こる病気です。

尿崩症には大きく分けて中枢性のものと腎性のものがあります。

中枢性尿崩症は主に脳下垂体に問題があり、腎性尿崩症は腎臓に問題が生じることで起こります。

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尿崩症の原因

最も多いのは他の疾患が原因で起こる続発性のものです。中枢性尿崩症の場合、原因不明の特発性のものが次いで多くなっています。

遺伝子変異が原因のものは中枢性尿崩症の場合家族性と呼ばれ、腎性尿崩症の場合、遺伝性と呼ばれます。

続発性尿崩症

中枢性尿崩症の場合、脳腫瘍、サルコイドーシスなどの肉芽腫病変、リンパ球性下垂体炎・髄膜炎・脳炎などの炎症、外傷・手術後などが原因となります。

腎性尿崩症の場合、腎疾患、高カルシウム低カリウム血症、薬剤性のものなどが原因となります。

リンパ球性下垂体炎とは

それまで特発性と思われていたものの中に、リンパ球性下垂体炎によるものが含まれていることが近年明らかになりました。

リンパ球性下垂体炎は下垂体に生じる炎症性疾患で、自己免疫が原因とされています。

下垂体前葉に起こるものは妊娠・出産時に発症することが多く、後葉に起こるもの(リンパ球性漏斗下垂体後葉炎)は中枢性尿崩症の原因となります。

治療はステロイドが主に使われますが、自己免疫疾患なのでBスポット療法が効果があると思われます。
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食事が原因の可能性もあるので食生活を見直すことも大きな効果が得られる可能性があります。
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尿崩症の症状

多尿(1日3ℓ以上、多くの場合5ℓ以上)、喉の渇き、多飲などが起こります。

尿崩症の治療

続発性の場合、原因となる病気の治療を行います。

中枢性尿崩症

酢酸デスモプレシン(DDAVP)の点鼻・内副が行われます。

デスモプレシンは抗利尿ホルモンのバソプレシンと同様の作用を持つ薬で、飲み過ぎると水中毒を起こすので注意が必要です。

腎性尿崩症

サイアザイド系利尿薬の投与が行われます。
副作用として低カリウム血症、高血糖、高尿酸血症があります。

SIADHとは

SIADHとはバソプレシン分泌過剰症のことでSyndrome of inappropriate secretion of ADHの略です。バソプレシンが抗利尿ホルモン(ADH)でもあるため、抗利尿ホルモン分泌異常症と呼ばれることもあります。

バソプレシン(ADP)により体内に水分が溜まり、血液が希釈(きしゃく:薄まること)され低ナトリウム血症などが起こる病気です。

SIADHの原因

SIADHを引き起こす原因には大きく分けて中枢神経系疾患胸腔内疾患薬剤性異所性AVP産生腫瘍の4つがあります。

中枢神経系疾患

中枢神経系疾患には、脳腫瘍、髄膜炎・脳炎、脳梗塞脳出血、外傷などがあります。

胸腔内疾患

胸腔内疾患には、肺炎・肺腫瘍、肺結核、悪性腫瘍、喘息、陽圧呼吸(人工呼吸や器械による呼吸)などがあります。

薬剤性

薬剤性は、ビンクリスチン(抗癌剤)、カルバマゼピン(抗てんかん薬)、クロフィブラート(コレステロールの薬)、アミトリプチリン・イミプラミン(抗うつ薬)などの使用が原因となります。

異所性AVP産生腫瘍

異所性AVP産生腫瘍には、肺小細胞癌、肺癌などがあります。

SIADHの症状

低ナトリウム血症の症状として、軽度では、倦怠感、食欲低下、頭痛、傾眠(けいみん:うとうと、ぼんやりする)、悪化すると(血中ナトリウム濃度が低くなると)、悪心・嘔吐、人格変化、昏迷(こんめい:意識はあっても反応しなくなる)などが起こり、さらに進むと、昏睡、痙攣などを起こし死亡に至ります。

SIADHの治療

原因となる疾患の治療を行います。原因が薬剤によるものの場合は使用を中止します。 同時に、低ナトリウム血症の治療を行います。
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参考文献

「病気がみえる vol.3: 糖尿病・代謝・内分泌」
医療情報科学研究所

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