ケトアシドーシスとは 糖尿病ケトアシドーシスの原因 症状 治療について

糖尿病急性合併症、ケトアシドーシスとは何か、糖尿病昏睡である糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群の原因、症状、治療について解説します。

昏睡

糖尿病急性合併症

糖尿病が原因で起こる糖尿病急性合併症糖尿病昏睡と呼ばれるものです。
糖尿病昏睡には高血糖が原因で起こる糖尿病ケトアシドーシス高浸透圧高血糖症候群、低血糖による低血糖症があります。

ケトアシドーシスとは

ケトアシドーシスとはどういうものが、日本薬学会が提供している「薬学用語解説」には以下のように説明されています。

 ケトン体の蓄積により体液のpHが酸性に傾いた状態。ケトン体(アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸)は脂肪の分解により肝臓で作られ、血液中に放出される。体内にケトン体が増加する状態をケトーシス(ケトン症; ketosis)といい、特にアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸は比較的強い酸であるためケトアシドーシスとも呼ぶ。

薬学用語解説 ケトアシドーシスより

体液のpHが酸性に傾いた状態をアシドーシス(アルカリ性に傾いた場合はアルカローシス)といい、意識障害を引き起こす危険な状態です。そしてケトアシドーシスはケトン体の蓄積(ケトーシス:高ケトン血症)によりアシドーシスが起こった状態と説明されています。

しかし、宗田マタニティクリニックの院長である宗田哲男先生はこの考えが間違っていると主張しています。ケトアシドーシスはケトン体の増加(ケトーシス)が原因ではなく、高血糖とそれを抑えきれないインスリンの欠乏が原因としています。

また宗田先生は、胎児や新生児はケトーシスの状態であるということを発見・発表しています。これはケトーシスが体にとって危険な状態ではないことを示すばかりか、人間がブドウ糖ではなくケトン体で生きられることを示唆した重大な発表と言えるでしょう。

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糖尿病ケトアシドーシス

糖尿病ケトアシドーシスは糖尿病によりアシドーシス(体液のpHが酸性に傾いた状態)が起こり昏睡に至る病気で、1型糖尿病患者の若年者に多くみられます。

糖尿病ケトアシドーシスの原因

当サイトでは宗田先生の考えを採用し、上記したようにこの病気の原因はケトン体の増加ではなく、高血糖とインスリン欠乏が原因とします。

糖尿病患者(特に1型)がインスリン注射をしなかったり感染などの影響でインスリンが効きにくくなることで高血糖が起こります。

またソフトドリンクケトーシスとしてソフトドリンク(清涼飲料水)を習慣的に飲み過ぎてショ糖を過剰摂取してしまう2型糖尿病(特にインスリン抵抗性の高い肥満の人)の人に多く起こるものもあります。

糖尿病ケトアシドーシスの症状

口渇(喉の激しい渇き)、多飲、多尿、血圧低下、頻脈、倦怠感、悪心・嘔吐、体重減少、腹痛などが起こります。

糖尿病ケトアシドーシスの治療

輸液(点滴)とインスリン注射により脱水とインスリン不足を改善します。

高浸透圧高血糖症候群

インスリン抵抗性に伴うインスリン作用不足とインスリン拮抗ホルモン(血糖を上昇させるグルカゴン等のホルモン)の亢進(作用が過剰になる)により起こる病気です。
インスリンと血糖コントロールについてはこちらを参照してください

強い脱水が病気の本態です。

2型糖尿病の高齢者に多くみられます。

高浸透圧高血糖症候群の原因

感染、下痢、ストレス、猛暑による脱水などが原因で起こります。

特に高齢者は喉が渇いているのにそれを感じることができず脱水になりやすいので注意が必要です。

高浸透圧高血糖症候群の症状

皮膚や口内の粘膜が乾燥する、血圧低下、頻脈、倦怠感、頭痛、痙攣(けいれん)等が起こります。

高浸透圧高血糖症候群の治療

基本的に糖尿病ケトアシドーシスと同様の治療を行います。

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参考文献

「病気がみえる vol.3: 糖尿病・代謝・内分泌」
医療情報科学研究所

ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか
宗田 哲男 著

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