てんかんとは てんかん ウェスト症候群の原因 症状 治療について

てんかんとは何か、ウェスト症候群、レノックス・ガストー症候群の原因、症状、治療について解説します。

てんかん

Original Update by The Clear Communication People

てんかんとは

てんかんとは、大脳皮質神経細胞の過剰興奮により起こる痙攣(けいれん)などの発作性症状を繰り返す慢性疾患です。

てんかん発作を起こす異常脳波をてんかん発射といいます。

てんかんには原因不明の特発性、脳に原因はあるが病名は分からない潜因性、器質的に問題がある症候性に分けられます。

てんかんの大半は20歳までに発症しますが、脳血管障害による晩発性てんかんも増えています。

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てんかんの原因

多くは原因不明です。(約40%)

症候性てんかんの原因として、周産期異常(胎児仮死、低酸素、分娩外傷など)、先天奇形、頭部外傷、脳炎・髄膜炎脳血管障害、脳腫瘍、代謝異常、結節性硬化症、スタージウェーバー症候群などがあります。

てんかん発作の分類と症状

大脳の一部にてんかん発射が起こるものを部分発作といい、両側の大脳半球全般に起こるものを全般発作といいます。

部分発作

部分発作には単純部分発作複雑部分発作があります。

単純部分発作

顔、手、足の一部にけいれんなどが起こります。

また、てんかん発射が隣接部位に波及していくものをジャクソン発作といいます。
脳の右半球でジャクソン発作が起これば顔の左側→左手→左足とけいれんが移動していきます。

体の一部にピリピリした感じや、目にピカピカした光を感じることがあります。

自律神経症状として腹痛、悪心、発汗などを感じたり、精神症状として未視感(見慣れているものが初めて見るように感じられる)、既視感(見た事ないのに、以前見たことがあるように感じられる)、不安感などを感じます。

あらゆる世代にみられます。

複雑部分発作

無意識に行動したり、様々な動作を起こす、意味不明な言葉を話すなど自動症と言われる症状が現れます。

具体的には口をモグモグさせる、舌舐めずりをする、ボタンや衣類をいじる、徘徊する等です。

自動症の発作中の記憶は消失しています。

学童期以降に多くみられます。

全般発作

欠神発作ミオクロニー発作脱力発作強直間代発作の4つがあります。

欠神発作

突然、意識を消失し数秒後に回復します。

過呼吸により誘発されることがあります。

小児期の女児に多くみられます。

ミオクロニー発作

突然、体の一部、または全身に瞬間的な筋収縮が起こります。

軽度の意識障害を伴う場合もあります。

光刺激により誘発されることが多いです。

新生児~小児期に多くみられます。

脱力発作

突然、瞬間的な脱力(膝が折れる、首がガクっと前に垂れるなど全身の力が抜ける)が起こります。

脱力時に顔面や頭部をぶつけるなど外傷を負いやすく危険です。

幼児期に多くみられます。

強直間代発作(きょうちょくかんたいほっさ)

最初に強直発作(筋の収縮により全身が強直し、意識消失、呼吸停止などを起こす)が起こり、次に間代発作(全身にけいれんが起こり、意識消失、失禁などがある)が起こります。

各発作は通常数秒~1分位ですが、それ以上続くこともあります。

けいれん発作後はもうろうとなり眠ったりします。その後正常に戻ります。

熱性けいれん

乳幼児にみられる発熱を伴った全身けいれんを熱性けいれんといいます。

38度以上の高熱に加え、全身性の強直発作や強直間代発作が起こります。

発作は数分でおさまりますが、長く続く場合や繰り返し起こる場合は治療が必要となります。

一般的には6歳頃までに自然消失します。

憤怒けいれん(泣き入りひきつけ)

乳幼児が激しく泣いた後、チアノーゼ(酸素不足により皮膚が青紫色になる)や意識消失を伴う全身けいれんを憤怒(ふんぬ)けいれんといいます。

突然呼吸停止しますが短時間で回復します。

通常は治療不要で予後は良好です。

てんかんの治療

抗てんかん薬による薬物療法が中心となります。

部分発作にはカルバマゼピンが用いられます。効果がみられない場合、バルプロ酸、フェニトインが用いられます。

全般発作にはバルプロ酸が用いられます。効果がみられない場合、欠神発作にはエトスクシミド、ミオクロニー発作や脱力発作にはクロナゼパム、強直間代発作にはフェニトインが用いられます。

抗てんかん薬は妊婦が服用する場合、胎児が先天奇形を生じる場合があるので注意が必要です。

外科手術

薬物治療で改善しない場合、外科的治療が有効な場合があります。

最も多いのは難治性側頭葉てんかんに対してです。

ウェスト症候群(点頭てんかん)

点頭発作と呼ばれるけいれん発作や精神運動発達の遅れ、脳波異常が起こる病気です。

4~7ヶ月くらいの乳児に多くみられます。

ウェスト症候群の原因

原因不明のものと、先天奇形、周産期脳障害、脳血管障害、結節性硬化症などが原因のものがあります。

ウェスト症候群の症状

頭をこっくりさせたり、手足をビクンと振り上げるような動作など四肢・体幹のけいれん発作を数秒間隔で繰り返します。

ウェスト症候群の治療

抗てんかん薬による薬物治療が行われます。

レノックス・ガストー症候群

様々なてんかん発作を起こし知的障害を伴う病気です。

1~8歳の幼児に多くみられます。

レノックス・ガストー症候群の原因

基礎疾患に何らかの脳の異常や障害があることが多いですが、原因不明のものもあります。

レノックス・ガストー症候群の症状

強直発作(筋の収縮により全身が強直し、意識消失、呼吸停止などを起こす)、非定型欠神発作(脳波が不規則)、ミオクロニー発作、脱力発作など様々なてんかん発作が起きます。

発作時に転倒などで怪我が多くなります。

精神運動発達遅滞を伴います。

レノックス・ガストー症候群の治療

抗てんかん薬による薬物治療が行われます。

ケトン食(高脂肪食)による食事療法が効果があるとされています。

発作時の転倒による怪我の対策としてヘッドギアを着けるようにします。

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参考文献

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経
医療情報科学研究所 (編集)

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