食道の働き 逆流性食道炎(胃食道逆流症)の原因 症状 治療について

食道の働きと、胃食道逆流症の一つである逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症について解説します。

逆流性食道炎

食道の働きについて

食道は成人で長さ約25cm、直径約1.5cmの筋性の細い管で、口(口腔)と胃をつないでいます。食道には消化機能はなく、食べ物の通り道であるだけです。

食べ物が口から咽頭(いんとう)に入ると食道は弛緩(しかん:ゆるむこと)し、受け入れます。
その後、収縮と弛緩を繰り返す蠕動運動(ぜんどううんどう)が行われ、食べ物を胃に運びます。

食道の粘膜の感覚は敏感ではないので、熱さや冷たさをあまり感じません。

食道

胃食道逆流症とは

胃食道逆流症は主に酸性の胃の内容物が食道や口の中に逆流することで胸やけ呑酸(どんさん:苦みを伴う酸っぱい味覚)などの症状が出る病気です。

びらん(粘膜の組織が欠損すること)や潰瘍(かいよう:粘膜の下の層まで欠損が及ぶこと)などの粘膜障害が食道に見られるものを逆流性食道炎といい、それらを認めないものを非びらん性胃食道逆流症といいます。

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逆流性食道炎とは

内視鏡検査をしたときに食道の粘膜に赤みがあったり、びらん、潰瘍などがあるものです。
健康診断などの検査でこれらが見つかっても症状は特に無い場合もあります。

逆流性食道炎(非びらん性胃食道逆流症)の原因

食道下部には下部食道括約筋が存在し、胃内容物の逆流を防いでいます。
胃食道逆流症では、この機能に異常が生じ、下部食道括約筋が弛緩することでその機能が低下し、酸性の胃内容物が逆流してしまいます。

この下部食道括約筋の機能低下の原因は、食べ過ぎ、脂肪の摂りすぎ、加齢、食道裂孔ヘルニアなどが原因となります。

逆流性食道炎とピロリ菌の関係

ピロリ菌に感染していると胃酸の分泌低下により、逆流性食道炎になりづらいことが分かっています。
ピロリ菌を除菌すると、逆流性食道炎を発症する場合があります。

ピロリ菌は除菌しないほうがいい?検査方法や感染経路について

逆流性食道炎(非びらん性胃食道逆流症)の症状

胸やけ、呑酸(食後、夜間、前屈みの姿勢になったとき)などが主症状です。

他に、胸痛、咳、喘鳴(ぜんめい、又はぜいめい:ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音)、喉の違和感、耳痛、喉が嗄れる(かれる)といった症状が起こることがあります。

逆流性食道炎(非びらん性胃食道逆流症)の治療

薬物療法として、酸分泌抑制薬、消化管運動促進薬、制酸薬、粘膜保護薬などが用いられます。

就寝前の食事は避ける、睡眠時に上半身を少し起こし逆流を防ぐ、減量、禁煙、禁酒などの生活面の見直しも重要です。

これらにより改善が見られない場合、内視鏡的治療や手術が行われる場合もあります。

遺伝子組み換え食品や食品添加物は避ける

遺伝子組み換え食品や遺伝子組み換え作物を使用した食品添加物を食べることで胃食道逆流症になることがあるという報告もあります。

遺伝子組み換え食品を食べたことが原因で起こる病気について

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参考文献

「カラー図解 生理学の基本がわかる事典」
石川 隆 (監修)

「病気がみえる 〈vol.1〉 消化器」
医療情報科学研究所 (編集)

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