水頭症とは 先天奇形・後天性 正常圧水頭症の原因 症状 治療について

水頭症とは何か、先天性、先天奇形によるもの、後天性、正常圧水頭症の原因、症状、治療、脳室や脳脊髄液について解説します。

水頭症

Original Update by simpleinsomnia

水頭症とは

髄液(脳脊髄液)が頭蓋内に過剰に溜まった状態を水頭症といいます。 髄液量が増加することで脳室拡大、頭蓋内圧亢進、脳実質の圧迫などが起こります。

脳室と脳脊髄液(髄液)

脳室

脳室 Original Update by 脳科学辞典

脳室脳脊髄液(髄液)が作られる場所です。 左右一対の側脳室(第一、第二脳室)と第三脳室、第四脳室の計四つあります。 これらはクモ膜下腔につながっていて、髄液は脳室内を循環します。 髄液は脳や脊髄を浮かせて衝撃を和らげるクッションの役割をしています。 スポンサーリンク

水頭症の原因

原因の発生した時期により、先天性と後天性に分けられます。

先天性水頭症

出生前に原因が発生したもので、原発性、続発性、または原因不明の場合があり、出生前に症状が現れる胎児水頭症と出生後に症状が現れるものがあります。

原発性

胎児期の器官・組織の形成異常による先天奇形の場合や遺伝性の場合があります。

続発性

トキソプラズマなど胎内感染によるものや脳室内出血によるものがあります。

後天性水頭症

出生後に、腫瘍、出血、髄膜炎、外傷などにより起こるものです。

水頭症の症状

発生時期により症状は異なります。

新生児・乳児期(0~2才頃)

頭囲(頭の周囲の長さ)の拡大、大泉門(だいせんもん:乳児期の髪の生え際の少し上の柔らかい部分)が盛り上がる・膨らむ、などが起こります。 機嫌が悪くなり、ミルクを飲まないこともあります。 頭皮の伸展や光沢、眼球の落陽現象(眼球がまぶたの下に入り込む)、足の筋肉の緊張、頭部を叩くとひびの入った壺のような音がする、などの症状が現れます。 水頭症の特徴

幼児・学童期(2才頃~)

精神や運動の発達遅滞などが起こります。

成人

歩行障害、精神活動の低下(認知症など)、尿失禁などの症状が現れます。

急性水頭症

急性水頭症の場合、頭痛、嘔吐など頭蓋内圧亢進の症状が現れます。

水頭症の治療

外科的治療が主な治療法であり、シャント手術が最も一般的です。 この他に内視鏡手術、ドレナージ術などが行われます。

シャント手術

脳室やクモ膜下腔にたまった髄液を排出するためにシリコンチューブで腹腔や右心房につなぎ持続的に誘導します。 シャント手術ができない場合、ドレナージ術によりチューブを使って一時的に髄液を体外へ排出します。

正常圧水頭症

成人の慢性水頭症です。 くも膜下腔で髄液通過障害が起き、脳室が拡大しますが、髄液圧は正常というものです。

正常圧水頭症の原因

原因疾患が明らかな続発性と原因がはっきりしない特発性があります。

続発性

くも膜下出血、頭部外傷、髄膜炎などの後数週~数ヶ月後に起こります。 最も多いのはくも膜下出血によるものです。

特発性

特発性は高齢者に多くみられます。

正常圧水頭症の症状

歩行障害、認知症など精神活動の低下、尿失禁など。 症状はゆっくり進行し歩行障害(歩幅の減少、すり足、両足を開いて歩く、歩行が遅い・不安定)が最初に現れることが多いです。

正常圧水頭症の治療

シャント手術(上記水頭症の治療を参照してください)が行われます。 スポンサーリンク

参考文献

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経」 医療情報科学研究所 (編集) スポンサーリンク