巨人症(下垂体性) 先端巨大症 下垂体腺腫の原因 症状 治療について

下垂体腺腫、先端巨大症、巨人症(下垂体性巨人症)の原因、症状、治療について解説します。

巨人症

Original Update by adrigu

下垂体腺腫とは

下垂体腺腫は下垂体前葉細胞から発生する良性腫瘍です。
腺腫細胞がホンルモンを産生・分泌する機能性腺腫と、ホルモンを産生・分泌しない非機能性腺腫があります。

機能性腺腫

早期から下垂体前葉ホルモンの分泌過剰が出現するため、1cm以下の下垂体微小腺腫として発見されることが多いです。

どのホルモンが過剰分泌するかにより、引き起こされる疾患は異なります。

成長ホルモン産生腺腫

成長ホルモン(GH)の分泌が過剰になることで、成人の場合、先端巨大症となり、小児の場合、下垂体性巨人性(巨人症)となります。下垂体腺腫の約22%を占めます。

プロラクチノーマ(プロラクチン産生腺腫)

プロラクチン(PRL)の分泌が過剰になることで、高プロラクチン血症が起こります。下垂体腺腫の約25%を占めます。

副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が過剰になることで、クッシング病(Cushing病)が起こります。下垂体腺腫における割合は約5.5%です。

甲状腺刺激ホルモン産生腺腫

甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌が過剰になることで、二次性甲状腺機能亢進症が起こります。下垂体腺腫における割合は約1%です。
甲状腺刺激ホルモン産生腫について

下垂体前葉ホルモンについてはこちらを参照してください。
脳下垂体と下垂体前葉ホルモン 成長ホルモン プロラクチン等について

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非機能性腺腫

腫瘍が増大し、下垂体前葉機能低下症や脳局所症状が出現することで気付くので、1cm以上の下垂体腺腫として発見されることが多くなります。下垂体腺腫の約46.5%を占めます。

ホルモンの分泌過剰症状はありません。

下垂体腺腫の原因

原因は不明です。

下垂体腺腫の症状

上記したように機能性腺腫、非機能性腺腫の分類や分泌異常となるホルモンにより引き起こされる症状や疾患が異なります。

下垂体腺腫がある程度大きくなることにより、脳局所症状として、視野障害、視力低下、頭痛、眼筋麻痺(眼が動かない)などの症状が現れます。

下垂体腺腫の治療

プロラクチノーマに対しては薬物療法が有効ですが、それ以外のものは手術が第一選択となります。手術療法には、鼻腔から内視鏡を通して腫瘍を摘出する経蝶形骨洞手術や、前頭開頭法があります。

放射線療法が行われることもあります。

薬物療法はソマトスタチン誘導体、GH受容体拮抗薬、ドーパミン受容体作動薬などが用いられます。

先端巨大症・下垂体性巨人症(巨人症)

先端巨大症・下垂体性巨人症は成長ホルモン(GH)の過剰により骨や組織、臓器が異常に発達し、代謝異常をきたす病気です。

下の写真は先端巨大症・下垂体性巨人症の人に見られる共通した特徴です。

先端巨大症・巨人症

Original Update by Philippe Chanson and Sylvie Salenave – Acromegaly.

顔の特徴として、眉弓部(びきゅうぶ)の膨隆(ぼうりゅう)、鼻の肥大、耳介の肥大、顔の皺が深い、口唇の肥厚、下顎前突などがあり、体の特徴としては、手足の容積の増大、足底の組織の肥厚、胸郭の拡大などがあります。

下垂体性巨人症は高身長(男子185cm以上、女子175cm以上)となり、先端巨大症は身長に影響を与えません。

先端巨大症と下垂体性巨人症の違い

先端巨大症と下垂体性巨人症は発病時期の違いによるものです。
発病時期が骨端線(こつたんせん:骨を成長させる部位)の閉鎖前であれば、下垂体性巨人症となり、閉鎖後ならば先端巨大症となります。

骨端線の閉鎖は身長の伸びが止まることを意味し、その時期は個人差があります。早い人で15歳位で閉鎖する人もいれば20歳を過ぎてもまだ閉鎖しない人もいますが、最も多いのは17歳前後です。

先端巨大症・下垂体性巨人症の原因

成長ホルモンの分泌過剰が原因です。ほとんどは成長ホルモン産生腺腫(上記)によるものです。

先端巨大症・下垂体性巨人症の症状

上記の身体的特徴が現れます。
下垂体腺腫の局所症状として、頭痛、視野障害、視力障害が起こることもあります。

先端巨大症・下垂体性巨人症の治療

原因となる下垂体腺腫の治療を行います。

上記、「下垂体腺腫の治療」を参照してください。

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参考文献

「病気がみえる vol.3: 糖尿病・代謝・内分泌」
医療情報科学研究所

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