良性発作性頭位めまい症 外リンパ瘻 前庭神経炎 聴神経腫瘍について

良性発作性頭位めまい症、外リンパ瘻、前庭神経炎 聴神経腫瘍、ラムゼイ・ハント症候群についてです。

耳が痛い青年

良性発作性頭位めまい症

頭をある特定の位置に動かしたときにめまいが起こります。
めまいの起こる頭の位置は人それぞれ違います。

耳鳴りや難聴は生じません。
「良性」という言葉に表されるように危険な病気ではありません。

50歳以降の女性は骨粗鬆症によるカルシウム不足で耳石がはがれやすくなります。

良性発作性頭位めまい症の原因

本来、耳石器内(下図、卵形嚢あるいは球形嚢内)にある耳石が何らかの理由で三半規管に入り込み、この耳石が動くことでめまいが生じると考えられています。

寝ているときに寝返りを打たない人は耳石が1ヶ所に集まってしまう傾向があります。

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良性発作性頭位めまい症の症状

数秒から長くても3分以内という短い時間めまいを感じますが自然におさまります。
吐き気を伴うこともあります。

良性発作性頭位めまい症の治療 

鎮めまい薬や抗不安薬、血流改善薬(末梢血管拡張薬)、ビタミン剤などを服用します。

エプリー法

めまいがおさまった段階での平衡機能訓練やエプリー法という理学療法が効果的です。
エプリー法は三半規管(上図の左側)を頭の中にイメージし、頭を回したり動かしながら耳石を元の位置に戻す方法です。

自分でできる耳石を戻す方法

壁に手をついて片足ジャンプを左右10回ずつ、1日1回以上行うと耳石を動かすのに効果があります。

病気が再発してしまう人はこの運動を行うようにするとよいでしょう。

外リンパ瘻(がいリンパろう)

内耳と中耳を隔てる正円窓(下図)、あるいはその横の卵円窓が何らかの原因で破れ、内耳の外リンパ液が中耳に漏れ出してしまう病気です。 耳の構造

       Original Update by Nesnad

外リンパ瘻の原因

これら内耳窓の膜が破れる原因として、くしゃみや咳(せき)、鼻を強くかむ、排便時の力み、飛行機に乗ったときの急下降・急上昇、登山、潜水などが挙げられます。

外リンパ瘻の症状

回転性の激しいめまい、難聴、耳鳴りなどです。
めまいが起こらない場合もあります。

発症時に「ポン」というポップ音(破裂音)が聞こえたり、ザーと水が流れるようような耳鳴りが起こることもあります。

外リンパ瘻の治療

入院するなど一週間程度安静にし破れた膜が自然に再生するのを待ちます。
薬物療法として末梢血管拡張薬、血流改善薬、ビタミン剤などが用いられます。

症状が改善しない場合や悪化した場合、破れた膜を手術で修復します。

前庭神経炎

前庭器官(三半規管と耳石器)と脳を繋ぐ前庭神経(上図)に炎症が生じる病気です。

前庭神経炎の原因

原因は不明ですが、風邪をひいた後に発症しやすいことから、ウィルス性のものではないかと考えられています。

前庭神経炎の症状

数日間激しいめまいが続きます。寝ていても起きていてもめまいの強さは変わりません。
吐き気やおう吐を伴うことがあります。
めまいが落ち着いてもふらつきが数ヶ月残ることもあります。

前庭神経は平衡感覚に関する情報を伝達する神経なので、耳鳴りや難聴は起こりません。

前庭神経炎の治療

めまいが続いている間は極力安静にするようにします。
治療は薬物療法が中心となります。
鎮めまい薬、血流改善薬、血管拡張薬、ビタミン剤などが用いられます。

回復までの期間は個人差がありますが、必ず治る病気です。

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聴神経腫瘍

前庭神経または蝸牛神経(上図)に良性の腫瘍ができる病気です。(大抵は前庭神経)

聴神経腫瘍の原因

原因は不明です。

聴神経腫瘍の症状

耳鳴り、難聴が最初に起こることが多いですが、最初からめまいを感じる場合もあります。
腫瘍が大きくなるにつれてめまいを強く感じるようになり、耳鳴り、難聴の度合いも増します。

さらに顔面のしびれや麻痺などの症状も起こってきます。
重症化すると手足を動かせなくなるなどの症状が出ることがあります。

聴神経腫瘍の治療

放射線療法、または手術で腫瘍を取り除きます。
初期段階では自然に消失することもあるので、症状や患者の年齢などによって手術をするかどうか判断します。
ある程度の大きさに達した腫瘍は脳神経外科にて手術を行います。

ラムゼイ・ハント症候群(耳性帯状疱疹)

水痘帯状疱疹ウイルスが内耳神経や顔面神経に感染して発症します。
最初に頭痛や耳痛が起こり、次に耳の入り口付近に発疹が現れます。

やがてまばたきも困難になるほどの顔面神経麻痺の症状と共に、回転性の激しいめまい、難聴、耳鳴りなども伴います。

抗ウィルス薬やステロイドなどを投与し治療します。

原因不明の耳の病気に帯状疱疹ウィルスが原因の可能性が!

図解 めまい・耳鳴り・頭痛の正しい治し方と最新治療」によると、メニエール病など原因不明の耳の病気の約3割は水ぼうそうなどを引き起こす帯状疱疹ウィルスの再活性化が原因ではないかと述べられています。

幼少期に水ぼうそうにかかり、病気が治っても帯状疱疹ウィルスは体内から消失せず神経節と言われる部分に潜伏します。
そしてストレスなどが引き金となり、再び活動し内耳神経に悪さをしているということがあります。

実際耳の病気の治療で原因が帯状疱疹ウィルスによる疑いがある場合、抗ウィルス薬の服用で症状が改善する例が多く見られたそうです。

原因不明の病気に試して欲しい治療法

当サイトでは原因不明の疾患に試して欲しい治療方法として「Bスポット治療」を推奨しています。

Bスポット治療について

参考文献

スーパー図解 めまい・耳鳴り―確実に解消する知識と方法 」
神尾 友信 (監修)

図解 めまい・耳鳴り・頭痛の正しい治し方と最新治療」
清水 俊彦 著

「驚異の小器官 耳の科学」 (ブルーバックス)
杉浦 彩子 著

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