膵NET インスリノーマ ガストリノーマの原因 症状 治療について

膵神経内分泌腫瘍(膵NET)であるインスリノーマとガストリノーマの原因、症状、治療について解説します。

インスリノーマ

インスリノーマ Original Update by KGH

膵神経内分泌腫瘍(膵NET)

膵臓および十二指腸の神経内分泌細胞を起源とする腫瘍を膵神経内分泌腫瘍(膵NET)といいます。

膵神経内分泌腫瘍には膵臓のランゲルハンス島に存在する細胞から発生するインスリノーマ、グルカゴノーマ、ソマスタチノーマとランゲルハンス島以外の細胞から発生するガストリノーマ、VIPオーマ(WDHA症候群)があります。

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インスリノーマとは

インスリノーマは膵臓のランゲルハンス島β細胞に腫瘍が生じ、インスリンが持続的に分泌される病気です。

インスリンの作用により低血糖が進むと冷や汗、振戦(しんせん:震え)、頻脈などの交感神経症状現れますが、摂食することで症状が治まります。このため過食しやすく、結果的に肥満が進行しやすくなります。

約9割は良性腫瘍です。

インスリノーマの原因

症状の原因は腫瘍によるインスリンの過剰分泌ですが、なぜ腫瘍ができるのかは原因不明です。

インスリノーマの症状

空腹時や運動時に意識消失などの低血糖発作や動悸、発汗、異常行動、肥満などが起こる場合があります。

インスリノーマの治療

良性腫瘍の場合は手術により摘出を行います。

多発性、悪性などで手術が不可能の場合、薬物療法が行われます。

低血糖発作が起こった場合はブドウ糖を投与します。

ガストリノーマとは

主に膵臓と十二指腸に発生するガストリン産生腫瘍です。ガストリン(胃酸分泌を促進する消化管ホルモン)の過剰分泌により胃酸分泌が過剰となり潰瘍(かいよう:粘膜の下の層まで傷が深くなること)ができる病気です。

悪性腫瘍であることが多く、肝臓に転移しやすいです。

再発を繰り返す胃潰瘍や十二指腸潰瘍の場合、ガストリノーマの疑いがあります。

ガストリノーマの原因

症状の原因は腫瘍によるガストリンの過剰分泌ですが、なぜ腫瘍ができるのかは原因不明です。

ガストリノーマの症状

胸やけ(胃酸による胃食道逆流症)、上部腹痛(潰瘍によるもの)、慢性の水様性下痢・脂肪便などが起こります。

ガストリノーマの治療

腫瘍の切除が可能の場合、膵腫瘍切除が行われます。切除不可の場合、胃の全摘が行われます。

薬物療法として、H2受容体拮抗薬、プロトポンプ阻害薬が投与されます。

腫瘍に対して、ソマトスタチンアナログ製剤、mTOR阻害薬(抗がん剤・分子標的薬)の投与が行われます。

参考文献

「病気がみえる vol.3: 糖尿病・代謝・内分泌」
医療情報科学研究所

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