リーキーガット症候群とは?原因不明の症状や慢性病の原因を探る!

リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)とは何か、原因、症状、治療について、リーキーガット症候群が様々な病気の原因となる可能性について解説します。

小腸 トンプソン真理子さんという方の書いた「リーキーガット症候群:あなたのその不調の原因は腸の漏れにあった!」を元にリーキーガット症候群について考えてみたいと思います。

トンプソン真理子さんという人が何をしている人なのか知らなかったので調べてみると、アメリカ在住の日本人で、FaceBookで情報発信しながら本を書いている人のようで、プロフィールには「Medical Researcher、著作家、Alternative Medicine(代替医学)専門」と書かれています。

  リーキーガットについては「副腎疲労(アドレナルファティーグ)の原因 症状 治療について」でも簡単に紹介しましたが、ここではさらに深く掘り下げます。

リーキーガットという概念

まず「リーキーガット症候群」は正式な病気ではなく、この概念自体に賛否両論があります。
しかし、マウスの実験などでは実証されていることなので、現象としてはあると考えたほうがよいでしょう。

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リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)とは

リーキー(Leaky)は「漏れている」、ガット(Gut)は「腸」という意味で、リーキーガットとは腸の透過性の高まりを意味します。

胃や十二指腸で消化された食物は腸に入ると必要な栄養素が腸壁から吸収され肝臓へと送られます。腸壁は網目のようになっており微細な栄養素だけが通過できるようになっていますが、この網目が広がってしまうのがリーキーガットという現象です。

腸の上皮細胞間に小さな隙間ができてしまうわけですが、腸内細菌のバランスが崩れるとこのようなことが起こって起こってしまうと言われています。

マウスにジャンクフードを与えるとこの現象が起こることが確認されています。
メタボリックシンドロームと腸内細菌 リーキーガット症候群

リーキーガットは、有害な微生物や毒素が血流に入るのを許してしまいます。有害な病原体(カビ、寄生生物、病原菌、腐敗菌、ウイルス)あるいは、重金属や環境ホルモンのひとつであるBPAのような有毒化学物質が今やノーチェックで血流に乗ります。健康な腸内壁と腸内細菌があれば、これらの有毒物質は体を守るべく腸内で分解されて、体外に排出されていました。

リーキーガットにより自己免疫疾患やアレルギーを含む原因不明の症状が現れる可能性があるとのことです。

特に解毒を行う肝臓に負担がかかり、フリーラジカル(≒活性酸素)によるダメージも大きくなるそうです。

リーキーガット症候群が起こす病気と症状

リーキーガットと関連する一般的症状 免疫力の低下 原因不明の熱 胸焼け 息切れ 嘔吐、吐き気 運動耐容能力の低下 腹痛 抜け毛 腹部膨満感 もろい爪 頻繁なおなら 皮膚疾患 消化不良 不眠症 下痢 記憶力の低下 便秘 集中力の低下 痔 疲労感や不快感 口臭 神経過敏やイライラ 食欲低下 攻撃的な行動 頻繁な膀胱炎 不安感 夜尿症 気分の混乱、もやもや感 頻繁な膣感染症 まとまらない考え 慢性の関節痛 ぼんやりした頭 慢性の筋肉痛 気分のむら

リーキーガットと関連する一般的な医学的病態 ニキビ じんましん 老化の加速 原発性胆汁性肝硬変 エイズ 腸内感染 アルコール中毒 炎症性腸疾患(IBD) アレルギー性疾患 過敏性腸症候群(IBS) 強直性脊椎炎 肝機能障害 関節炎/炎症性間接疾患 吸収不良 喘息 栄養失調 自閉症 化学物質過敏症 セリアック病 解熱鎮痛薬による腸疾患 幼少期の多動症 膵機能不全 慢性疲労性症候群 乾癬 アトピー性皮膚炎 ライター症候群 クローン病 間接リウマチ 嚢胞性線維症 統合失調症 内毒素血症 全身性エリトマトーデス 食品アレルギーや過敏症 ランブル鞭毛虫症 アナフィラキシー反応 尿路感染症

リーキーガット症候群の原因

リーキーガットが起こる原因として考えられることは、ストレス、精製炭水化物や砂糖食品・加工食品の消費、不十分な咀嚼、食事時の過剰な飲料摂取、不適切な食べ物の組み合わせ、過食などです。

腸内細菌が未消化の食べ物を分解する際に作りだす有害物質により腸壁の粘膜がダメージを受け透過性が増すとのことです。

要因を具体的に並べると以下のようなことが問題となります。

  • 薬品(医薬品を含む)
  • アルコール(炎症物質)
  • カフェイン(炎症物質)
  • 精製糖質の多い食事(ジャンクフード)
  • 寄生生物や病原菌(汚染された食品や水を摂る事による)
  • カンジダ菌の異常繁殖
  • 食品アレルギー
  • 食品添加物(着色料、保存料、香料など)
  • 農薬のついた食べ物(遺伝子組み換え作物を使った食品も)
  • 酸素欠乏症(セリアック病や乳糖不耐症に見られるような)
  • 処方されるホルモン剤(経口避妊薬のような)
  • カビや菌のマイコトキシン(貯蔵された穀物や果物・精製炭水化物に含まれる、または水害にあった建物に存在する)
  • 環境有害物質への過度の露出
  • 歯科系の毒物(水銀などの詰め物や侵襲的治療法による)
  • フリーラジカル
  • 慢性的ストレス
  • ガンの化学治療や放射線療法
  • エイズ、セリアック病、クローン病、膵炎などの病気

最も影響を与えているものは以下です。

  • NSAIDs(頭痛薬のような非ステロイド系抗炎症剤)
  • 制酸薬(胃酸を抑える薬)
  • ステロイド(プレゾニゾンやヒドロコルチゾンのような副腎皮質ステロイド)
  • 抗生物質
  • 経口避妊ピル

カンジダ菌の増殖

甘い物が好きな人はカンジダ菌の増殖に注意が必要です。リーキーガットが起こる前に腸内ではカンジダ菌の増殖が見られる場合が多いとのことです。

糖をエサにするカンジダ菌は、腸内に糖が減少すると脳に信号を送り甘いものを摂らせようとします。

甘いものが食べたくて仕方なくなる人は腸内のカンジダ菌が要求している可能性があるということです。

また抗生物質などの薬の使用もカンジダ菌の増殖につながりやすいとのことです。

カンジダ菌の異常繁殖による症状

腹部膨満感、便秘、下痢(または両方)、耳鳴り、臭いに対する過敏、慢性的な膣感染症や膀胱炎、PMS(月経前症候群)、低血糖、蒸し暑い日やカビっぽい場所での気分の悪化、不眠症、うつ、環境過敏症、疲労感、気分のむら、まとまらない考え、不安、神経症など

リーキーガット症候群の治療

原因となり得るものを食べない

砂糖、穀物、炭水化物、大豆、乳製品(カゼイン)、グルテン、イースト、アルコール、カフェイン、食品添加物、辛いもの、遺伝子組み換え食品、加糖の清涼飲料水、ナス科の野菜(ナス、トマト、ジャガイモ、ピーマン全種)、キノコ類などを食べないことを最低14日間できれば数ヶ月続けます。

パンなど小麦に含まれるグルテンとは

遺伝子組み換え穀物やホルモン剤・抗生物質で育てられたと思われるも避けたほうがよいとのことです。飼育方法が分からない肉は食べないほうがよいということですね。

水道水、農薬、NSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)、抗生物質、ステロイド剤、性酸薬、経口避妊薬も避けるべきだそうです。

「歯科系の毒物」については金属の被せ物、詰め物などはプラスチック素材に変えるとよいでしょう。ハルダ・クラーク博士という人の著書にもありますが、金属の毒性が体に悪影響を及ぼす可能性があります。

日本の水道水は塩素が多量に含まれているので、浄水器を使うかミネラルウォーターがよいでしょう。ただしミネラルウォーターは水道水より基準が甘いという欠点もあるので、リスク回避のために色々な製品をローテーションして飲むとよいでしょう。
水道水と塩素 ミネラルウォーター 水素水 炭酸水 硬水 軟水の違いについて

管理人の個人的な意見

リーキーガットと思われる不調があれば上記のものを避けたほうがよいですが、健康な状態なら、穀物やキノコ類は食べたほうがよいでしょう。(精製された穀物は避けたほうがよいです。)

穀物に含まれるレクチンやフィチン酸が栄養を排出してしまうという理屈がありますが、例えば玄米を食べていると甘いものが食べたくなくなり、食物繊維の効果も手伝って腸がきれいになります。
医師たちが認めた「玄米」のエビデンス

納豆、味噌などが体に良くないという人もいますが、伝統的に食べられている自然のものは基本的に害が無いと考えるべきです。(トンプソンさんは発酵食品は体に良いとしています)

不自然な物を食べることがリーキーガットや慢性病につながり不自然な物(薬やサプリ)で治療しなくてはならない場合があります。薬には副作用があり、サプリにも添加物が含まれている場合があり、抽出した成分を摂ることが肝臓に負担をかけるというリスクがあります。

ナス科の野菜は日本で食べられてきた伝統的な野菜とは異なるので(南米が原産)大量に食べることは避けたほうがよいかもしれません。(日本人には合わない可能性もある)

自然の物に関して、ある特定の成分が体に悪いからという理由で食べないのは問題があると思います。なぜならファイトケミカルにしても現在解明されているものはほんの一部です。

自然の構造を人間が完全に理解した上で言うのならいいですが、部分的に分かったことで、昔から食べられているものを全否定するという考えは危険です。これが一物全体食が勧められる理由でもあります。

植物や人体に関してはまだ解明されていないことが沢山あります。人間が長い時間をかけて経験的に積み上げてきた伝統的な食生活には必ず意味があります。自然のものをバランスよく食べることが大切です。

治療してくれる食物を食べる

骨ごと煮込んだスープ

牛、豚、羊、鶏、魚で作った骨入りスープは抗炎症作用、抗菌作用があり消化器系の修復を助けるそうです。

発酵食品

ヨーグルト、納豆、味噌、漬け物、ザワークラウト、キムチなどの発酵食品は腸に良いとしています。
腸内環境を改善する食事 腸に良い食事 腸内細菌 腸内フローラについて

蒸したり茹でた野菜

特にお勧めはアブラナ科の植物(ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、ケール、アスパラガス、芽キャベツなど)やオクラとのことです。

野菜は毎食摂るようにします。

ココナッツ食品

イースト菌や細菌の繁殖を抑える抗菌作用のある飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

良い油/脂肪

卵の黄身、青魚、グラスフェッド(牧草飼育)の肉、アボカド、バター、オリーブオイル、エゴマ油、チアシード、亜麻仁油、ヘンプシード、(麻の種)、胡麻(ごま)などを推奨しています。

果物

朝や食間にフルーツを食べるといいそうです。
ただし、カンジダ菌の繁殖が疑われる人(甘いものをよく食べる人)は食べ過ぎに注意とのことです。

蒸留水

十分水を飲むことで体が毒が排出されます。
水を飲むだけの健康法!病気を治す飲水法 水ダイエットの効果は?

サプリメント

リーキーガットの人はサプリメントを摂ることが推奨されています。
具体的な商品は記載されていないので、自分で探す必要があります。

プロバイオテクスは300~500億が最低入っているもので、菌の種類が10種類以上のものを選びます。(iHerb.comで海外のものが入手できます) カプセルはターゲット放出性、遅延放出性のものを選ぶことで生きたまま腸に届けられます。

ビフィズス菌のエサとしてフラクトオリゴ糖のサプリメントも一緒に摂ると良いとのことです。

他に、フィッシュオイルサプリ、消化酵素サプリ、L-グルタミン酸、ベタイン塩酸、甘草(リコリス)が配合されたDGL(ジグリチルリチンリコルス)、アカニレ樹皮、アルテア根(ハーブ)、ケルセチン、アロエ・ベラ、亜鉛を摂ることが勧められています。

腸修復に良いサプリとして、ガンマ・オリザノール、N-アセチル・グルコサミン、N-アセチン・システイン、カプリル酸、ピクノジェノールが挙げられています。

腸修復に効くサプリとして唯一商品名が挙げられているものに、「Seacure」があります。深海の白魚から作られたサプリで含まれるペプチドに腸機能修復作用があるとのことです。

こちらも参照してください。
花粉症やアトピー等のアレルギーの治し方 栄養 食事 サプリについて

デトックス

果物&野菜クレンジング

体の毒素を出す方法として3日~1週間野菜とフルーツだけで過ごす方法が紹介されています。

ビタミンCフラッシュによる大腸デトックス

下痢が起きるまでこまめにビタミンCの粉末を摂る方法です。
詳細は本を読んでみてください。

基本はポーリング博士のビタミンC大量摂取です。
下記で紹介しているビタミンCの粉末を使います。
風邪・インフルエンザに効く食事 風邪予防対策にビタミンCが凄い!

遺伝子組み換え食品や食品添加物は避ける

遺伝子組み換え食品や遺伝子組み換え作物を使用した食品添加物を食べることはリーキーガット症候群につながります。
遺伝子組み換え食品を食べたことが原因で起こる病気について

西式甲田療法

西式甲田療法では、古くからリーキーガットを懸念しており、健康維持や病気の治療に腸の修復を重視しています。
リーキーガット症候群の治療に最も効果のある治療法だと考えられます。

難病 原因不明の病気が治る西式甲田療法とは 少食 断食の効果について

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参考文献

リーキーガット症候群: あなたのその不調の原因は腸の漏れにあった!」 トンプソン真理子 (著)

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