唾液が少ないと虫歯や病気になる?唾液を増やして口臭予防!

唾液(だえき)の重要性と唾液が少ない人が唾液を増やす方法についてです。

植田耕一郎先生という歯科医師の書いた「長生きは「唾液」で決まる!」という本を読んだので、まとめてみました。全身の健康に関わる重要な問題が提起されています。

ドライマウスとは

唾液の分泌が少ない人をドライマウス(口腔乾燥症)と呼びますが、正式な疾患ではないそうです。しかし、このドライマウスが口の中の問題にとどまらず、様々な病気の要因となることが分かってきています。

唾液不足は虫歯、歯周病、口臭の原因になる

歯を磨かなくても虫歯にならない人がいますが、それは唾液の分泌量に大きく関係しているようです。

著者の植田さんは毎食後歯を磨く習慣や1回の歯磨きに10分間かけることは不要だ、と言い切ります。 それはしっかり唾液を出すことのほうが大切だという意味のようです。

プラーク(歯垢)が虫歯歯周病の原因となることはすでに説明しました。 このプラークの中の細菌は食べかすなどの中から糖分を摂取、分解して酸を出します。

この酸が歯を溶かします。
これに対して唾液の成分はプラークの性質が酸性に傾かないようにする働きがあり、さらに溶けかけた歯を修復する力も持っています。

しかし糖分の摂取量が多かったりすると、唾液の修復作業が間に合わず、虫歯になってしまいます。

また唾液には洗浄作用があり、プラークを洗い流し歯石化するのを防いでいます。 つまり唾液が減ると虫歯や歯周病になるということです。

口臭について

病的な口臭の80%以上は口の中に原因があり、舌苔(ぜったい)と呼ばれる舌の表面につく苔状のものと、歯周病がそのほとんどを占めるそうです。

舌苔は付着する原因は唾液の分泌が減って洗浄作用が働いていないときなので、唾液の減少は口臭の大きな要因となります。

スポンサーリンク

様々な病気の原因となる歯周病

歯周病が歯や歯茎にだけ問題をもたらすものではない、ということが最近の研究で明らかになっているそうです。

糖尿病を悪化させる

歯周病原因菌が、炎症を起こした歯茎から血管内に入り込み、血液に乗って全身に回ると、血管内で死んだ歯周病原因菌の死骸にある内毒素(エンドトキシン)が、インスリンを作りにくくする物質を生みだすことを促進してしまうそうです。

糖尿病はインスリンの働きが悪かったり、不足することで起こる病なので、糖尿病の治療には歯周病の治療も必須となることが分かります。

動脈硬化を誘発し万病の元となる

歯周病原因菌の刺激により、血管内にコブができ、血流が悪くなるそうです。

動脈硬化は心臓病や脳梗塞など命に関わる病気の大きな要因となるものです。
ということは、歯周病を放置することは寿命を縮める可能性があると言っても過言ではないでしょう。

このブログでも網膜静脈閉塞症老人性難聴が動脈硬化に原因があることを取り上げています。つまり歯周病は万病の元と言えそうです。

なぜ唾液不足になるのか

前述したように唾液の減少は歯周病の発症につながります。
これだけみても唾液不足(ドライマウス)が重大かつ恐ろしい問題であることが分かります。

では唾液不足はどのように起こるのでしょうか。唾液 まず、確実に唾液不足が起きる原因として、

  • がんの放射線治療により唾液腺が機能しなくなった場合
  • シェーグレン症候群という自己免疫疾患による場合

この2つが挙げられるとのことです。 次に、加齢、更年期、ストレス、生活習慣、薬の副作用が考えられます。

加齢・更年期による唾液不足

加齢と共に唾液の分泌量は減っていきます。
つまり年を取るほど唾液不足が原因で虫歯や歯周病にかかる可能性が高くなり、それに伴い成人病に代表されるあらゆる全身の病気に侵されやすくなると言うことができるでしょう。

男性の場合はゆるやかに減っていき、女性の場合更年期頃に自律神経の乱れからガクンと減ることがあるそうです。

ストレス・生活習慣による唾液不足

唾液の分泌は自律神経の働きに密接に関係しています。
交感神経が優位の時、唾液の分泌は抑制されます。 交感神経が優位の状態というのは、緊張状態(いわゆるテンションが上がったときなども含みます)にあるときやストレスを感じている時、集中している時、運動している時などです。

唾液の分泌が抑えられネバネバした唾液になります。 緊張して口が渇き口臭が気になるということは誰しもが体験することでしょう。

逆に唾液が沢山分泌されるのは副交感神経が優位の時です。
リラックスしている状態や休んでいる状態です。
サラサラした唾液が分泌されます。

ただし睡眠中は唾液の分泌は抑えられ、少量のネバネバした唾液が分泌されます。

生活習慣という観点で考えると、仕事や学校で集中した状態や緊張した状態の後はリラックスして体を休めることが大切ということになります。

また喫煙は唾液の分泌を抑制してしまいます。

重要な食事の習慣

和食

Original Update by mingphoto36

よく噛んで食べることは唾液の分泌につながります。

また、まずいものを無理して食べるときより、おいしいものを楽しく食べている時の方が唾液の分泌量は多くなります。

植田さんはこのことを重視していて、特にお年寄りなどには、栄養があるからと好きでないものを無理に食べさせるよりも、好きな物を好きなだけ食べさせてあげるほうが大切だと述べています。

薬の副作用による唾液不足

抗うつ剤、精神安定剤、睡眠薬、降圧剤、糖尿病の薬など多くの薬に、唾液の分泌量を減らしてしまう「口渇」(こうかつ)という副作用があります。

これらの薬を常用している人は、特に唾液を増やすことを意識する必要があると言えるでしょう。

スポンサーリンク

唾液の分泌を増やすには?

ストレスを感じない生活をすることで、唾液の量が増えることは分かりましたが、現代の生活ではなかなか難しいことだと思います。

また何かしらの薬を飲んでいるという人も多いでしょう。

唾液の分泌を促す口ストレッチ

そこで食事中以外に唾液を分泌させる方法として植田さんが提唱しているのは「口(くち)ストレッチ」をすることです。

これは表情筋を動かすことで唾液の分泌を促そうというものです。

この本にはどこでも手軽にできる口ストレッチ・ミニマムバージョンと、じっくり取り組むリッチバージョンが紹介されていますが、ここではミニマムバージョンを紹介しておきます。

リッチバージョンに取り組みたい方は是非本をご覧になってください。

口ストレッチ・ミニマムバージョンのやり方

  1. 口を突きだし「ウー」という声を出す
  2. 歯をむき出しにする感じで「イー」と言う
  3. 頬をふくらませる
  4. 頬をすぼめる(口をすぼめて閉じ息を吸おうとする要領で)
  5. 舌を前へ突き出し、唇の上下左右をなめる

たったこれだけですので、空いた時間やトイレなどでこまめにやると良さそうです。

こちらでもここに紹介できていないテクニックなどが書かれています。
唾液腺マッサージでドライマウスを改善!唾液が出ない原因を知る!

参考文献

長生きは「唾液」で決まる! 「口」ストレッチで全身が健康になる (講談社+α新書)
植田 耕一郎 講談社 2014-07-23 売り上げランキング : 52744
by ヨメレバ

スポンサーリンク