脊髄小脳変性症 多系統萎縮症の原因 症状 治療と完治例について

脊髄小脳変性症(SCD)、多系統萎縮症(MSA)の原因、症状、治療、完治した例について解説します。

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脊髄小脳変性症とは

脊髄小脳変性症(SCD) は小脳やその連絡線維が障害され、運動失調症が起こる病気の総称です。

映画やドラマ化された「1リットルの涙」の主人公であり原作者の木藤亜也さんが患ったのがこの病気です。

遺伝性のものと、遺伝はせず原因不明の孤発性に大別されます。

小脳が障害されると運動機能に問題が生じます。
脊髄小脳(小脳虫部)は体幹の動きの調節や姿勢、歩行に関わっている場所なので障害されると起立や歩行が不安定になります。

小脳半球が障害されると手足の動作の調節がうまくいかなくなるため、熟練した動作が下手になってしまいます。

現在の一般的な治療では不治の病とされていますが、民間療法の世界では完治した人もいます。(下記「脊髄小脳変性症を完治させた人」を参照。

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孤発性

孤発性は遺伝せずに発症するもので、多系統萎縮症(MSA)皮質性小脳萎縮症(CCA)に大別されます。

いずれもなぜ起こるのかは原因不明です。

多系統萎縮症(MSA)

MSAはMSA-C(オリーブ橋小脳萎縮症)MSA-P(線条体黒質変性症)シャイ・ドレーガー症候群に分けられます。

MSA-C(オリーブ橋小脳萎縮症[OPCA])

MSA-Cの「C」は小脳(cerebellar)を意味します。

脊髄小脳変性症(SCD)の中では最も多く、下オリーブ核(延髄にある)、橋、小脳に高度な変性が起こります。

間脳(視床、視床下部)、脳幹、小脳の構造 場所 働きなどについて

中高年(30~60歳)に多くみられます。

MSA-Cの症状

発症初期は何もないところでつまづいたり、体が思うように動かないと感じます。

発症から2~3年経ち進行するとパーキンソニズム(安静時振戦,無動、筋強剛、姿勢反射障害)や自律神経症状が現れます。

歩き方は失調性歩行(ぎこちなくよろめくように歩く)となり、開脚で酔ったような歩き方(酩酊様歩行)がみられます。

その後歩行が困難(となり車椅子を使用、構音障害(言語障害)により口頭でのコミュニケーションが困難になります。

発症後5~10年で寝たきりとなり感染症などで死亡することが多くなります。

MSA-Cの治療

一般的な医療では根治療法はなく薬物やリハビリによる対症療法が中心となります。

小脳症状に対しては酒石酸プロチレリン(TRH製剤)、タルチレリン水和物(TRH誘導体)が用いられ、パーキンソニズムに対してL-ドーパ、自律神経症状の起立性低血圧に対して塩酸ミドドリン、排尿障害に対してα遮断薬などが用いられます。

MSA-P(線条体黒質変性症[SND])

MSA-Pの「P」はパーキンソニズムを表します。

被殻(大脳基底核の一部)、黒質(中脳の一部)に高度な変性が起こります。

中高年に多くみられます。

最初にパーキンソニズムが現れるのでパーキンソン病と間違われることもあります。

MSA-Pの症状

無動、筋強剛、小刻み歩行などの症状が起こります。
(安静時振戦が出現することは稀です)

MSA-Pの治療

一般的な医療では根治療法はなく薬物やリハビリによる対症療法が中心となります。

パーキンソニズムに対してL-ドーパ、小脳症状に対しては酒石酸プロチレリン(TRH製剤)、タルチレリン水和物(TRH誘導体)が用いられ、自律神経症状の起立性低血圧に対して塩酸ミドドリン、排尿障害に対してα遮断薬などが用いられます。

シャイ・ドレーガー症候群(SDS)

最初に自律神経症状が現れますが、欧米ではこの病気の概念は現在ありません。

シャイ・ドレーガー症候群の症状

起立性低血圧、発汗低下、排尿障害、勃起障害(ED)などの自律神経症状が最初に現れます。

シャイ・ドレーガー症候群の治療

MSAと同様です。

皮質性小脳萎縮症(CCA)

小脳皮質に変性・萎縮が起こるもので、50~70歳くらいの高齢者に多くみられます。

代表的な症状として失調性歩行(酩酊歩行)があります。

遺伝性

遺伝性脊髄小脳変性症は大きくわけて常染色体優性遺伝のものと常染色体劣性遺伝のものがあります。

常染色体優性遺伝

SCA-1、SCA-2、SCA-3(マシャド・ジョセフ病)、SCA-6、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)などの種類があります。

SCA-3(マシャド・ジョセフ病)

常染色体優性遺伝で最も多いのはSCA-3(マシャド・ジョセフ病)で、発症年齢は10~60歳くらいです。

橋核、小脳歯状核に変性・萎縮が起こります。

代表的な症状として、びっくり眼、失調性歩行(酩酊歩行)があります。

常染色体劣性遺伝

アプラタキシン欠損症(AOA1/EAOH)、ビタミンE単独欠乏性失調症(AVED)、フリードライヒ運動失調症があります。

脊髄小脳変性症を完治させた人

現在鍼灸師をしている森美智代さんという方は歩行が困難になり病院で脊髄小脳変性症と診断されましたが、断食療法により食生活を大幅に変えることで病気を克服しました。

この病気の発症の一因に自分の体質と食生活が合っていないということが考えられます。

詳しくは下記の著書を読んでみてください。

森さんが受けた治療は西式甲田療法です。
難病 原因不明の病気が治る西式甲田療法とは 少食 断食の効果について

参考文献