緊張型頭痛 3つのタイプとそれぞれの原因 症状 治療について

緊張型頭痛の3つのタイプとそれぞれの原因、症状、治療について解説します。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は頭痛の中でも頻度が高く、多くの人が経験する頭痛でもあります。

男女比は2:3で女性にやや多くみられる傾向があります。

ここでは頭痛専門医である寺本純先生の著書「頭痛をスッキリ治す本 いちばん多い頭痛=緊張型頭痛のすべて」を基に緊張型頭痛の対処法について考えます。

緊張型頭痛の症状

  1. ジワーッ、ズーンとした同じ強さの痛みがずっと続く(均一性の痛み)。
  2. 頭の両側に痛みが出て、痛みに左右差はない。
  3. 痛みが一定時間、持続する(非発作性)。

緊張型頭痛の症状は大体上記のように共通しているので、このような症状の頭痛ならば緊張型頭痛ということになりますが、原因は人によって異なるので、症状が同じでも対処の仕方も同じというわけではありません。

以下の3つのタイプのうち自分の頭痛がどのタイプであるか判断することが重要です。

緊張型頭痛の3つのタイプ

緊張型頭痛には肩こりタイプストレスタイプ片頭痛タイプという3つのタイプがあります。

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肩こりタイプ

頭痛の原因が肩こりにあり、日本人に最も多いタイプです。

肩や首の辺りには僧帽筋、頭板状筋がありどちらもこりやすい筋肉ですが、最もこるのは頭板状筋とのことです。

肩だけでなく実際は首がこっているという症状を訴える人が多いようです。

この肩や首のこりが頭痛に発展しているのが肩こりタイプです。

肩こりタイプの緊張型頭痛の特徴

  1. 首から肩の筋肉に痛みやつっぱり感がある。
  2. よく観察すると筋肉の痛みにはいくらか左右差がある。
  3. 姿勢の異常が見られる。
  4. 首を回したり、倒したりしたときに、左右で角度やきつさに差を感じる。
  5. 肩や首の筋肉の太さに左右差が見られることあがる。
  6. 睡眠中に、痛みやつっぱり感が原因で目覚めることはない。
  7. 頬杖をついたり、頭に手をやったりすることが多い(感覚トリック)。
  8. 精神的あるいは肉体的ストレスがあるときのほうが症状が強まる。

肩こりタイプの緊張型頭痛の治療

薬物療法
頭痛薬・鎮痛薬

市販薬ではアスピリン、アセトアミノフェン、ロキソプロフェン、イソプロフェンの4つが主成分となります。

アスピリン(バファリン)やアセトアミノフェン(ノーシン、タイレノール、小児用バファリン)は古典的鎮痛薬です。

イソプロフェン(イブ、ノーシンピュア)はアスピリンやアセトアミノフェンに比べて効果が若干高く、ロキソプロフェン(ロキソニンS)はさらに筋弛緩作用があります。

ロキソニンSは病院で処方されるロキソプロフェンと成分は同じです。

これらが効かない人は病院に行くと、筋弛緩作用のある薬や不随意運動を改善する薬が処方されます。

ただし薬は症状を抑えるだけで、頭痛を治すものではありません。
更に長期服用すると様々な副作用で健康を害する可能性や薬が頭痛を引き起こすこともあるので、常用はしないほうがよいでしょう。

ボツリヌス治療

ボツリヌスは細菌の一種で、摂取する量によっては死に至るほどの強い毒素がありますが、少量を注射することで、運動神経の末端が破壊され、筋肉の緊張をゆるめ痛みを和らげる作用があります。

破壊された神経の末端は約3ヶ月で再生されるので、その際に再び注射が必要となりますが、続けているうちに症状が軽くなっていくことが多く、注射の間隔も次第に伸び、半年に1回くらいになることが多いとのことです。

ボツリヌス治療は緊張型頭痛に対しては保険適用外なので、初回が約4万円、2回目以降は3万円程度かかります。

ヨガや整体など

マッサージや整体、ヨガなどは筋肉をほぐして症状を改善する効果が期待できます。

ただし施術者に緊張型頭痛への正しい理解があることが望ましいです。

緊張型頭痛の人には姿勢の異常があることが多いですが、それは頭痛が原因で起きていることです。

これを勘違いして「骨が曲がっているから頭痛が起きるのだ」という人がいるようですが、このようなことを言う人は緊張型頭痛への理解が足りない人なので注意しましょう。

ヨガや整体に緊張型頭痛専用プログラムを設けているところもあるので、そのような所で一度話を聞いてみるのもよいでしょう。

肩こりが治っても頭痛が治らない場合

整体、ヨガ、ボヌリヌス治療などで肩こりが治ったのに頭痛は治らないという人がいます。このような人はストレスタイプとの混在型の可能性が高いので、ストレスタイプへの対処も必要となります。

ストレスタイプの緊張型頭痛

頭痛の原因が精神的ストレスによるものです。

痛みのメカニズムははっきりしておらず、脳の中で痛みを感知する機構になんらかの乱れが生じているのではないかと寺本先生は推測しています。

ストレスタイプの緊張型頭痛の特徴

  1. 一般的な内科の患者さんとは表情や表現が微妙に異なる。
  2. 病歴や生活背景に精神的問題が疑われる。
  3. 頭痛の性状について問診すると一定性に乏しいことがある。
  4. 頭痛にはほとんど変動がみられず、痛みの強さや持続性を強調する。
  5. 受診態度は横柄か、逆に極度に神経質である。
  6. 肩こりはないか、あったとしても気にしていない。
  7. これまで受けた頭痛治療は効かなかった、あるいは悪化したと主張する。
  8. 頭痛の治療よりも、内臓などの検査を希望しがちである。

これらをみても精神的な問題が痛みを作りだしているということがうかがえます。

転換性頭痛

激しい痛みを訴えることが特徴で、周囲の注意をひくのが目的となっているものです。

周囲の人間が心配すればするほど症状を強く訴えます。

あまり取り合わずそっとしておくと、だんだん訴えないようになるとのことです。

卒業生総代症候群

勉強や仕事など何事にも猛烈に頑張りすぎる人に起こりやすいものです。

紹介されている例では仕事が忙しく頑張りすぎて頭痛が起こっている人が、結局家族に説得されて仕事を辞めることで症状が治まっています。

頭痛が過労死や突然死から身を守ろうとしているようにも思えます。

上記に挙げた8つの特徴とは異なり、横柄な態度はなく真面目で問診にもしっかりこたえられますが、息抜きや気分転換がうまくできないことが多いようです。

肩こりタイプの緊張型頭痛の治療

痛みを抑えるためには市販の鎮痛薬・頭痛薬を用いたり、病院ではNSAIDs(エヌセイズ:非ステロイド性抗炎症薬)や抗不安薬のエチゾラム(デパス)などが処方されます。

精神的な部分に原因があるので薬物では根本解決になりません。また、NSAIDsは色々問題の多い薬で常用することは危険があると言えます。(例えば胃潰瘍を引き起こすことがあります

精神科や心療内科で診てもらうことが解決につながる場合もあります。

症例として妻との離婚問題に悩む人が緊張型頭痛を起こしているというものがありましたが、これなどは頭痛を治すというより、奥さんとの問題を解決することが症状の緩和につながることは容易に想像がつきます。

片頭痛タイプの緊張型頭痛

典型的な片頭痛の特徴は頭の片側に痛みがあることが特徴ですが、緊張型頭痛の中にはこの片頭痛が変容して緊張型頭痛の症状を示すものがあります。

片頭痛に関してはこちらを参照してください。
片頭痛の治し方 原因 症状 片頭痛に効く食べ物について

このような頭痛は変容型頭痛慢性片頭痛とも呼ばれます。

もとは片頭痛であっても防御的に首や肩に力を入れることで筋肉性の痛みが加わることがあります。このような頭痛は片頭痛に特徴的な痛みの左右差もはっきりしなくなり、緊張型頭痛のような症状を呈します。

1日の中でも頭痛に強弱の波がある場合片頭痛タイプの可能性が高くなります。普通の緊張型頭痛の場合、基本的に同じ強さの痛みが1日中続きます。

片頭痛タイプの緊張型頭痛の特徴

  1. 痛みの出現、消退が不明確だが、ときに痛みが強まることが自覚できる。
  2. 痛みは両側性でほぼ左右差はないが、強まるときは左右差を感じることがある。
  3. 非拍動性・持続性の痛みだが、ときに拍動感を感じることがある。

若いときから片頭痛があったことが第一の目安になります。頭痛の出る日と出ない日がはっきり分かれていたら片頭痛です。

頭痛を感じる日数が年々増えてきてほぼ毎日になったものは片頭痛が変容したものです。

片頭痛タイプの緊張型頭痛の治療

片頭痛の治療はこちらを参照してください。
片頭痛の治し方 原因 症状 片頭痛に効く食べ物について

片頭痛の治療に加えて、上記の肩こりタイプの緊張型頭痛の治療を行うことが必要です。

どちらの治療から始めるかは片頭痛要素と緊張型頭痛要素のどちらが強いかで判断します。

どちらも同じような場合、ボツリヌス治療が効果的とのことです。

西式甲田療法

西式甲田療法は、各種の頭痛を改善する効果があります。
実行する場合、専門家の監視下で行ってください。

難病 原因不明の病気が治る西式甲田療法とは 少食 断食の効果について

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参考文献

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