喉頭炎 声帯炎 声帯ポリープ等 喉の病気の症状 治療について

喉頭炎、声帯炎、声帯ポリープ等、喉頭の病気について解説します。

喉頭の構造喉頭とは喉仏(のどぼとけ)のある辺り、声帯の上下3~4cmの器官です。

急性喉頭炎とは

何らかの原因で喉頭に炎症が起こり1週間以内に治まるものをいいます。

急性声帯炎

一般に急性喉頭炎といったらこの急性声帯炎を指します。
声帯に炎症が起こるものです。

大声を出す、たばこの吸い過ぎ、お酒の飲み過ぎなど、声帯に負担をかけることや、ウィルス、細菌による風邪も原因となります。風邪のときに喫煙するなどいくつかの原因が絡んでおこります。

急性声帯炎の症状

声帯の炎症により「声がれ」を起こします。
喉の痛みや咳など、症状は風邪に似ています。

急性声帯炎の治療

大声やタバコ、アルコールなどを控え、声帯に負担をかけないようにします。
薬物療法としてステロイドや血管収縮薬を吸入し炎症を抑えます。

原因が風邪だけの場合は風邪が治ることで声帯炎も治まります。

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急性声門下浮腫(急性声門下喉頭炎)

声帯の下の声門下部に炎症が起こるものです。
特に乳幼児に多く見られ、喉頭の粘膜がむくんで腫れます。

細菌やウィルスによる風邪が原因となることが多いです。
5歳以上になると気道が太くなるのでほとんど見られません。

急性声門下浮腫(急性声門下喉頭炎)の症状

多くは夜間に発生します。
急激な呼吸困難を起こすことがあるので注意が必要です。
鼻汁、発熱が現れた後、犬吠様咳嗽(けんぼうようがいそう)という「ケン、ケン」と犬が吠えるような咳が出ます。

気道が腫れて狭くなる為、喘鳴(ぜんめい)と呼ばれる「ヒュー、ヒュー」と独特の音を立てる呼吸になります。喘鳴が起きると呼吸困難になる可能性があります。

犬吠様咳嗽や喘鳴といった症状が現れたら早急に治療が必要なので急いで救急病院に行ってください。

急性声門下浮腫(急性声門下喉頭炎)の治療

ステロイドや気管支拡張薬を吸入します。
さらに喉を加湿し酸素を補給します。

数日間入院し、抗生物質やステロイドの点滴を行うことで回復しますが、まれに窒息を防ぐ為の気管切開が必要になることがあります。病気の赤ちゃん

急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)

喉頭蓋(こうとうがい:一番上の図を参照)に炎症が起こったものです。
喉頭蓋が腫れて塞がれると窒息の危険もあります。

インフルエンザ菌などの細菌感染が原因と考えられています。

急性喉頭蓋炎の症状

高熱、のどの痛み、嚥下痛(えんげつう:物を飲みこんだときの痛み)などです。
腫れた喉頭蓋はちょっとした衝撃で喉頭にはまるという危険性があります。

急性喉頭蓋炎の治療

入院し絶対安静のもと、抗生物質の点滴で炎症を抑えます。
場合によっては気管を切開し気道の確保を行うことがあります。

慢性喉頭炎とは

喉頭(声帯)に炎症だけが起こるものと、ポリープ(良性腫瘍)や結節(小さなコブのようなもの)ができるものなど、慢性喉頭炎にはいくつかの種類があります。

原因は急性喉頭炎と同じで、声帯への負担・酷使や喫煙、汚染された空気を吸うこと等です。
これらの原因を取り除かないことが急性喉頭炎を慢性化させることにつながります。

また慢性副鼻腔炎などが治りきらず、急性喉頭炎が慢性喉頭炎になるケースもあります。

慢性声帯炎

声帯の炎症が1週間以上続くものです。
声帯が赤くなり浮腫(ふしゅ:むくみ)が生じます。
進行すると声帯ポリープなどになることもあります。

慢性声帯炎の症状

喉の違和感、軽い声がれ等です。

「声帯」
声帯

声帯ポリープ

大きい声を出していると声帯にある2つの突起が強くぶつかりあい、内出血が起こり、血豆のような腫瘤(しゅりゅう:こぶ、固まり)ができることがあります。これが声帯ポリープです。
声が低いほどぶつかりやすいので、男性に多く見られます。

声帯ポリープの症状

声がかすれダミ声になったり、大きな声が出せなくなる、音域が狭まる、裏声が出しづらいといった症状が出ます。

声帯結節

声帯に小さく硬い腫瘤(しゅりゅう:こぶ、固まり)ができます。
声が高いと2つの声帯がこすれ合う回数が多くなり、腫瘤ができやすくなります。
高い声を出す人ほどなりやすいので、若い女性や変声期前の男児に多く見られます。

声帯結節の症状

声帯ポリープと同じような症状です。声帯等喉の病気

ポリープ様声帯(ポリープようせいたい)

両側の声帯全体がむくんで腫れます。
主に喫煙が原因と言われています。

ポリープ様声帯の症状

極端に声が低くなり、男性ならダミ声、女性は男性のような低い声になります。

慢性喉頭炎の治療

温存療法

慢性声帯炎や声帯ポリープ、声帯結節の初期には次のような温存療法が行われます。

沈黙療法

病気の原因が声帯を酷使したものなら、声を出さない「沈黙療法」だけで治ることもあります。
一般的には数週間声を出さず筆談などで過ごします。

薬物療法

ステロイドの吸入や消炎鎮痛薬の服用などにより炎症を鎮めます。
沈黙療法と併せて行うこともあります。

音声治療

発声の仕方で炎症を招いている場合、「言語聴覚士」の指導のもと、再発予防も兼ねて音声治療が行われます。
喉頭に負荷がかからないソフトな発声法などを学びます。

手術療法

声帯ポリープや声帯結節が進行して腫瘤が硬くなってしまった場合や、3ヶ月以上温存療法を続けても改善が見られない場合、手術によりポリープや腫瘤を切除します。

手術時間は30分間程で入院期間は数日~1週間前後です。
手術後1週間は沈黙療法を行います。

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参考文献

これだけは知っておきたい耳・鼻・のどの病気 (別冊NHKきょうの健康)」
神崎 仁 監修

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