良性甲状腺腫瘍(結節性甲状腺腫)の症状 治療 手術 検査について

良性の甲状腺腫瘍(結節性甲状腺腫)についてです。

エコー検査

結節性甲状腺腫には良性の、濾胞腺腫、腺腫様甲状腺腫(腺腫様結節)、甲状腺嚢胞と、悪性の、甲状腺がん、悪性リンパ腫があります。

いずれもなぜこのような腫瘍ができるのか原因ははっきりしていません。

ここではがんや悪性リンパ腫を除いた良性のものについて解説します。

濾胞腺腫(ろほうせんしゅ)

濾胞腺腫とは甲状腺の中にうすい皮で包まれたしこり(良性腫瘍)が1つだけできるものです。

大きさは様々で、ほんの小さなしこりの場合もあれば、下を向けなくなるほど大きくなるものまであります。

大きさに関わらず、痛みや呼吸が苦しくなるといった症状はありません。

腺腫様甲状腺腫(腺腫様結節)

腺腫様甲状腺腫(せんしゅようこうじょうせんしゅ)は甲状腺全体に増殖性の変化がありいくつか複数のしこりができます。
しこりが1つだけの場合、腺腫様結節と呼ばれます。

濾胞腺腫よりも大きなものが多く、気管を圧迫したり鎖骨より下に垂れさがってくるような場合もあります。(縦隔内甲状腺腫)

甲状腺嚢胞(のうほう)

嚢胞はしこりを包む袋の中に液体(細胞液)がたまります。大きくなった嚢胞を首の外から触ると、ピンポン玉のような感触がします。

年月をかけて自然と小さくなる傾向があり、約10年で80%位は小さくなるか消えていくようです。

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結節性甲状腺腫の検査

結節性甲状腺腫は上記3つの良性のものと、がんなどの悪性のものがあり、悪性の割合は約5%程度です。甲状腺の腫瘍は悪性のものでも性質は大人しく治る率が高いといわれています。

触診による検査

触診による検査では、良性のものは柔らかくくりくりと動くのに対し、悪性のものは表面が硬く、でこぼこしています。

超音波(エコー)検査

結節性甲状腺腫を詳しく正確に知る為にはこの検査を行います。
痛みもなくX線を使うことも無いので体に無害です。

穿刺吸引細胞診

しこりに直接針を刺し吸引して細胞を調べます。
使われる針は注射針よりも細いため麻酔なしで吸引が可能です。

血液検査

ホルモンの状態を調べるために血液を採取して検査することもあります。

結節性甲状腺腫の治療

腫瘍が良性と判断され、しこりが小さい場合は特に治療の必要はありません。

しかし甲状腺腫瘍の場合、一度良性と判断されても確定するのは難しい面があるため、半年毎に検査を受けるのが良いとされています。

甲状腺ホルモンの服用

甲状腺ホルモン剤を服用することで、腫瘍を小さくしたり大きくすることを防げる場合があります。

嚢胞の治療

ある程度の大きさの嚢胞は袋の中の液体を注射器で吸引します。すると、小さくなるか場合によっては消滅することもあります。

小さくなった場合も再び液体がたまることがあります。
何度もふくらむ場合や小さくならない場合、手術することもあります。

手術

良性の腫瘍でも以下のような場合手術をすることがあります。

良性と悪性の判断が難しい

触診やエコー等の検査を行っても判断が難しい場合に手術をすることがあります。

腫瘍が大きい場合

腫瘍が大きくなった場合や、縦隔内甲状腺腫(じゅうかくないこうじょうせんしゅ:腫瘍が垂れ下がって胸のほうまでくる)の場合、手術することがあります。

腫瘍に増大傾向があるほど悪性の可能性が高くなるので手術がすすめられます。

美容上の理由

しこりが3cmを越えてくるととても目立ちます。
そのため患者の希望を考慮して手術することがあります。

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参考文献

甲状腺の病気の最新治療―バセドウ病・橋本病・甲状腺腫瘍ほか (よくわかる最新医学)
伊藤 公一 監修

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