低血圧症、起立性低血圧症、本態性高血圧症、二次性高血圧などについて解説します。
目次
低血圧症
収縮期血圧が100mmHG以下の状態を低血圧とし、立ちくらみなどの症状がある場合を低血圧症といいます。
また低血圧の原因疾患が明らかでない場合を本態性低血圧症といいます。
低血圧症の原因
本態性低血圧症の場合、自律神経の調節がうまくいってないと考えられています。
低血圧症の症状
倦怠感、めまい、立ちくらみ、頭痛、食欲不振、動悸、息切れ、などです。
低血圧症の治療
原因となる疾患がある場合、その治療をします。
本態性低血圧症の場合、薬物療法として昇圧剤や交感神経刺激薬などが投与される場合があります。
低血圧症の対策
- 活動はなるべき日中に行うようにします。
- いきんだり、重いものを持つことは避けるようにします。
- 弾性ストッキングの着用は下半身に血液が溜まることを防ぎます。
- ウォーキングやプールなどでの水中歩行は血液循環の効果があります。
- 1回の食事量を減らして食事の回数を増やすようにします。
- 炭水化物やアルコールの摂取を控えます。
- 食後にコーヒーやお茶を飲むとカフェインによる血管収縮の効果で症状を軽減できます。
起立性低血圧症
寝ている状態から急に立ち上がった(または座った)場合や、立ち続けていた場合に、めまいや失神などを生じるものです。
起立性低血圧症の原因
加齢や自律神経系の障害が原因とされています。
また糖尿病や腎不全、心疾患その他の病気や薬剤の副作用で起こる場合もあります。
起立性低血圧症の症状
めまい、立ちくらみ、失神、ふらつき、などです。
起立性低血圧症の治療
薬物療法として昇圧剤が投与されることがあります。
低血圧症の対策
- 急に立ち上がることは避けるようにします。
- いきんだり、重いものを持つことは避けるようにします。
- 弾性ストッキングの着用は下半身に血液が溜まることを防ぎます。
- ウォーキングやプールなどでの水中歩行は血液循環の効果があります。
- 水分、塩分を十分に摂取し、高タンパク、高ミネラルの食事を摂るようにします。
本態性高血圧症
血圧が高血圧の基準値(140/90mmHG)を超えているが、原因となる疾患が見当たらない疾患です。 遺伝、環境などが関与した生活習慣病とされています。
本態性高血圧症の原因
遺伝的要因や加齢、肥満、塩分の過剰摂取などが原因と考えられています。
本態性高血圧症の症状
基本的に症状はありません。 頭痛、肩こり、めまい、のぼせ、耳鳴り、吐き気、嘔吐などの症状がある場合、他の疾患が原因で高血圧が起こっている可能性があります。
本態性高血圧症の治療
喫煙、飲酒、食生活、運動不足などの見直しによる生活習慣の改善が最も大切です。
薬物療法として降圧剤を使用して血圧を基準値以下にコントロールします。
降圧剤とは
血圧を下げる為に使われる薬です。 疾患により使用される薬は異なります。
現在降圧剤として使用されている薬には以下の様な種類があります。
カルシウム拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、利尿薬、ベータ遮断薬、等。
水の摂取量を見直す
水の摂取量を増やすことで高血圧を改善できる可能性があります。
⇒水を飲むだけの健康法!病気を治す飲水法 水ダイエットの効果は?
二次性高血圧症
腎臓や副腎その他に病気があり、それが原因となって高血圧が起こっているものを二次性高血圧といいます。
腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、内分泌性高血圧症などが二次性高血圧症です。 原因疾患の治療と共に、薬物治療により降圧療法などが行われます。
西式甲田療法
西式甲田療法では、低血圧や高血圧を改善することが可能です。
⇒難病 原因不明の病気が治る西式甲田療法とは 少食 断食の効果について
参考文献
「全部見える 図解 循環器疾患(スーパービジュアルシリーズ)」
黒澤博身 著