いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係や原因、治療、対策方法(シーパップ)などについてです。
目次
いびきとは
仰向けに寝ると、重力により口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)や舌根(ぜっこん:下の付け根)が垂れ下がり気道が狭くなります。
寝ている状態で気道が狭くなった時、無理に息を吐くと、口蓋垂が振動して音が出ます。これがいびきです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸症候群はSASと略されることがあります。(Sleep Apnea Syndrome)
口蓋垂や舌根の落ち込み、または口蓋扁桃(扁桃腺)の肥大などで気道が塞がると、一時的に呼吸が止まることがあります。
睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に呼吸停止状態が10秒以上続き、それが7時間の睡眠中に30回以上起こることです。
睡眠時に無呼吸の状態になると脳は休息できないため慢性的な寝不足となります。
そのため、倦怠感、記憶力や集中力の低下などが起こります。
また呼吸停止は血液中の酸素不足を招くため心臓に負担がかかります。
心臓病や不整脈の原因となることもあります。
いびきをかく人の約7割に睡眠時無呼吸症候群があるといわれています。
いびきの対策・治療
脂肪を減らす
喉の周囲に脂肪がつくと気道が狭くなってしまいます。
肥満気味の人はやせて脂肪を減らすことで改善される場合があります。
睡眠時の姿勢を変える
仰向けに寝ると気道が塞がる可能性があるので、横向きに寝ます。
アルコールや睡眠薬を控える
疲労がたまった状態でお酒や睡眠薬を飲むと、筋肉が弛緩(しかん:ゆるむ)して口蓋垂や舌根が落ち込みやすくなります。
口呼吸を直す
普段口呼吸をしている人はいびきをかきやすくなります。
鼻呼吸するように直すことはいびき対策に大きな効果があります。
マウスピースを使う
マウスピースにより下あごを少し前に出すことで気道を広げいびきを軽減します。
↓いびきSTOPマウスピース
CPAP(シーパップ:経鼻的持続陽圧呼吸法)
鼻につけたマスクから高い圧力で空気が送られ気道を広げます。
主に病院で使いますが、個人で購入して使用している人もいます。
CPAPを使用していれば睡眠時の無呼吸状態は起こりませんが、これで治るわけではありません。
Original Update by Larry & Teddy Page
枕を変える
まくらの高さや頭の角度などで気道が狭められている可能性があります。
手術を行う
以上のような方法を試みても症状が改善されない場合や、マウスピースやCPAPでは寝れなくなってしまう人は手術を行うことがあります。
レーザーにて口蓋垂の一部を取り除く方法や、口蓋扁桃の摘出などの方法があります。
いびきの確認
自分がいびきをかいているかどうかは睡眠中に録音することで確認できます。
スマホのアプリでの確認が便利です。
参考文献
「これだけは知っておきたい耳・鼻・のどの病気 (別冊NHKきょうの健康)」
神崎 仁 監修