書籍「病気を治す飲水法」に書かれている内容についてや水ダイエットの効果等について解説します。
目次
「病気を治す飲水法」
「病気を治す飲水法―万病を予防し治す水の力を総解説!」という本に、水を飲んで多くの病気を治すことができるということが論理的に書かれています。(翻訳文なので若干分かりづらい部分もありますが)
人間の体にとって非常に大切な水ですが、多くの人が十分に水を摂取できていないと著者のバトマンゲリジ博士は警告しています。
大抵の人は病気の症状が出ると、病院に行き薬を飲んだりして解決しようとしますが、その症状は水不足を訴えている可能性があると博士は述べます。
自分の体重(kg)÷30リットルを毎日飲むことが健康維持につながります。体重60kgの人は毎日2?の水を飲む必要があるということです。
また病気の人は症状が出た時に水を飲んでみると治まることがあるとも述べています。
この飲水法は特に名前が付けられているわけではないので、飲水法=バトマンゲリジ博士の提唱する飲水法と考えて読んでください。
注意点
この飲水法は腎機能が正常であることを前提に書かれています。腎臓の病気がある人は行わないでください。
腎機能が正常な人は水を飲む量を増やすと排尿の量も増えます。
腎臓の病気は水を飲んで治すことはできません。 腎臓の病を薬無しで治したい人はこちらを参照してください。
⇒腎臓病 腎不全を完治させる 透析をしない・回避して治す方法!
水を飲んだ量に対して排尿量が少ない人は腎臓に異常が無くても飲み過ぎに注意する必要があります。また高齢者など運動不足で汗をかかない生活をしている人、喉が乾かず水を飲むと苦しい、という人も無理に飲むことは控えてください。
どんな病気が水で治せるか
病気が治るメカニズムは、消化不良編、リウマチ編、ストレスとうつ病、高血圧、高コレステロール血症、アレルギーと喘息、糖尿病、エイズ、というチャプターごとに詳しく解説されています。
消化不良編
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎(本では結腸炎と書かれている)、虫垂炎(盲腸)、食道裂孔ヘルニア等。
さらにアルツハイマー病が水不足で起こっていることについても言及しています。
リウマチ編
関節リウマチ、腰痛、首の痛み、胸の痛み、頭痛(偏頭痛)等。
ストレスとうつ病
うつ病、ストレスによる慢性疲労、ストレスが水不足を起こす悪循環について、アルコールの問題、カフェインの入った飲み物は水の代用にはならない等。 多発性硬化症が改善出来た人の手紙も記載されています。
高血圧
本態性高血圧、水を飲むことで利尿薬が不要になること等。
高コレステロール血症
脂質異常症(本では高コレステロール血症)等。 狭心症(本ではアンギナ)でニトロを服用している人が薬を飲まずに済むようになったという感謝の手紙が掲載されています。
アレルギーと喘息
アレルギー、喘息等。
糖尿病
1型糖尿病(本ではインシュリン依存性糖尿病:インスリン依存型糖尿病)、2型糖尿病(本ではインシュリン非依存性糖尿病:インスリン非依存型糖尿病)等。
⇒糖尿病とは 1型糖尿病の原因 症状 治療 インスリンと血糖の関係について
⇒2型糖尿病の初期症状 検査 診断基準 原因 症状 治療などについて
エイズ
エイズ、エイズとHIV説(HIVウィルスが本当にエイズを引き起こしているのかどうかについて)等。
水で病気が治るメカニズム
ここでは消化不良編に書かれていることを紹介します。 消化不良により起こる痛みは体に水が不足している信号とのことです。そして、胃炎(十二指腸炎)や胸やけは飲水量を増やすだけで治療すべきとも述べています。
例として、十二指腸潰瘍の痛みで苦しみ、薬を飲んでも治まらない患者に水500ccを飲ませ15分後にさらに250ccの水を飲むことで痛みが治まったエピソードが紹介されています。
消化性潰瘍は胃酸がピロリ菌やストレス等の作用で胃の粘膜層を消化することで発生しますが、その過程は、胃酸が胃の粘膜層で重炭酸に中和されるときに生産される多量の塩(ナトリウム分子と胃酸の塩素分子)にあると博士は言います。
この塩で粘液の保水状態が変化し、酸が粘膜に届くことで痛みが起こるとのことです。そして、通常は粘膜から水が分泌されこの塩を洗い流せるが、水不足の状態ではそれができなくなるので、水を飲むことが潰瘍を防ぐことにつながるという理論です。
消化器官に限らず、体の至る部分で純粋な水が必要とされているのに、現代人は様々な飲料を飲むようになってしまったことで余計な病気を増やしてしまっているようです。
博士は、水を飲めば解決する病気に対して副作用のある薬を投与することでわざわざ体にダメージを与えている現在の医療に警鐘を鳴らしています。
水ダイエットの効果について
水ダイエットはすでに実践している人も沢山いますが、正しく実践できていれば、バトマンゲリジ博士が提唱するこの飲水法をすでに行っているということになります。
つまりこの飲水法は病気を予防する健康法であり、病気の人には治療効果がもたらされ、更に効果的なダイエット法でもあるということです。
なぜ水で痩せられるのか
脳がエネルギー不足を感じると、飢えと渇きの信号を同時に出してしまうそうです。
すると人はそれを食欲と勘違いして水を飲むべき時に物を食べてしまうとのことです。
そこで食前に水を飲むことで食欲が軽減され、ダイエットにつながるというわけです。
逆に水の代わりにカフェインや砂糖の入った飲み物を飲むと、食欲が増してしまうそうです。
本では一連の代謝のメカニズムが詳しく解説されていますがちょっと難解な部分もあるので、簡単にまとめました。
またストレスを受けている上に運動不足の人は食べる回数が多くなってしまうそうです。このとき体が求めているのはやはり水です。
運動も必要
運動することで動脈を掃除する酵素が刺激され、血管壁に溜まった脂肪を掃除してくれるそうです。なので効果的にダイエットしたいならばやはり運動は必要不可欠ということになります。
これは水ダイエットに限らず、どんなダイエットを行う場合にも共通した要素のようです。
飲水法のやり方
まず行うことは、水以外のもので水分補給している人はそれを止めてミネラルウォーターや浄水した水道水に変えることです。
お勧めはミネラルウォーターで行うことです。博士も水道水に含まれる塩素が水の美味しさを損なうことや、カルシウムが豊富な水は骨粗鬆症の予防になることに言及しています。
また日本の水道水は特に殺菌に力を入れているので、そのまま飲むと含まれている塩素が腸内細菌にダメージを与えてしまう可能性があるという問題があります。
⇒水道水と塩素 ミネラルウォーター 水素水 炭酸水 硬水 軟水の違いについて
お茶には体に良い側面があることを博士は認めつつも、コーヒー、紅茶などカフェインが入ったものは摂りすぎると体に良くないので、水代わりにしてはいけないと述べています。緑茶等の日本茶にもカフェインが含まれているので注意が必要です。
飲む水の量
前述したように、自分の体重(kg)÷30リットルが1日に必要な水の量です。体重50kgの人は1.67リットル、60kgの人は2リットルです。
水の飲み方
朝食、昼食、夕食の30分前にコップ一杯、二時間半後に同じ量の水を飲む。これは必要最低限量で、できればコップ二杯以上飲むこと。
守ることはこれだけです。できれば朝起きた時や、寝る前にもコップ1杯飲むとよいでしょう。
そしてこの水の総量が「自分の体重(kg)÷30?」になっていればいいわけです。
塩分を摂る
水を飲む量を増やした場合、それに応じてナトリウムを摂取する必要があります。水だけを増やすと低ナトリウム血症を起こす恐れがあります。
⇒脱水症状 浮腫 低ナトリウム血症の原因 症状 治療 水の代謝について
私はとる塩の量を決めている。毎日、水10杯(約二リットル)につき、茶さじ半分の塩を食事に加える。茶さじ一杯で約6グラム、半分なら約3グラムだ。もちろん、腎臓が尿を生産できていることが前提である。そうしなければ、むくみが生じる。皮膚とくるぶしがむくんできても動揺するに及ばない。二、三日、塩の量を減らし、むくみが消えるまで、飲む水の量を増やし続ける。動きを増す必要もある。運動すれば筋肉が動き、余分な体液は血行に押し出され、余計な塩分は汗と尿の形で排出される。長い時間同じ姿勢でいてはならない。
以上のように博士は水2?につき塩3gを摂っています。食事で塩分を摂り過ぎていると感じている人は、特に塩を摂取する必要はないかもしれません。この辺は自分の体と相談して判断します。ちなみに体液に近いと言われる経口補水液は水1?に対して塩3g(砂糖40g)です。
体がナトリウム不足になると筋肉の痙攣(こむら返りなど)やめまい、立ちくらみなどが起こるので、その場合は摂る塩を増やす必要があります。
塩を食事に増量するのが嫌なら、水を飲む時に一つまみ直接食塩を舐めてもいいそうです。日本人なら発酵食品である味噌や醤油(しょうゆ)を舐めるのも腸内環境にいいかもしれませんね。
尿の色
正常な尿の色は薄く、無色から薄黄色が理想です。濃い黄色から橙色(だいだいいろ)の場合は水不足の可能性が高いとのことです。
水道水と塩素 ミネラルウォーター 水素水 炭酸水 硬水 軟水の違いについて
参考文献
病気を治す飲水法―万病を予防し治す水の力を総解説! | ||||
|